魚で酒を飲む。そのための正攻法 富士市「きむらや」
派手さよりも、積み重ね。富士市津田町にある「きむらや」は、海鮮を軸に26年続く居酒屋だ。
刺身の盛り合わせは、店の姿勢を映す。天然ミナミマグロは清水の八洲水産から。皮付きで仕入れ、状態を見極めて切り分ける。脂は甘いが後を引かない。赤身は粘りがあり、味の厚みがある。アジはしずまえ、金目鯛は天竜の釣り物。魚安など地元の魚屋からも仕入れ、日によって顔ぶれを変える。
「いか肝醤油焼」は、生スルメイカを丸ごと使う。肝と醤油、生姜だけで和え、焼き上げる。味付けは単純だが、火入れで印象が変わる。香ばしさと肝のコクが一体になる瞬間が狙いだ。
メカジキのハラモは串を打ち、炭火へ。脂がのる部位だが、骨がなく食べやすい。外側に焼き色を付け、内部はやわらかさを保つ。噛めば繊維がほどける。
煮付けは旬の魚で。メニューは仕入れ次第だが、定番は金目鯛。約20分、味を含ませる。煮崩れさせず、芯まで染み込ませる加減が難しい。
日本酒や焼酎も揃うが、軸は魚だ。「変なものは出せない」と店主の木村陽一さんは言う。自身も飲み食いが好きだからこそ、ごまかさない。
きむらや
富士市津田町128
電話番号:0545-52-4529
定休日:月曜日
営業時間:16:30-23:00
フード L.O.22:00
ドリンク L.O.22:30
※なくなり次第終了
Pあり