モータースポーツ「トライアル」の木村倭選手(16)が世界チャンピオンを目指し単身スペインへ 父も祖父もトップライダーのサラブレッド
「トライアル」というモータースポーツの16歳の選手がこの春、競技の盛んなスペインへ渡り、世界一の夢に挑戦します。
うなりを上げながら走る一台のバイク。ここは浜松市天竜区にあるトライアルの練習場です。バイクは障害物を物ともせず、急な斜面も何事も無かったかのように登っていきます。
乗っているのは袋井市に住む木村倭選手(16)。木村選手は自転車やバイクに乗って行うモータースポーツ・トライアルの選手です。
●木村倭選手:
「すごい楽しいなって気持ちで乗っていて、怖いなとかも昔はあったんですけど、世界選手権行ったらもっと(コースが)激しいところばっかりだったので、今のぐらいは全然大丈夫でウォーミングアップです」
トライアルは速さを競うのではなく、自然の地形を生かした崖や岩などの障害物を足を着かずに走り抜ける、技の正確性が問われる競技です。
使用するバイクも座るシートはなく、重さも70キロほどと非常に軽いのが特徴です。
16歳でそつなくバイクを乗りこなす木村選手。その実力は折り紙つきです。体が成長するまでは自転車でトライアルの大会に参加し、14歳でバイク競技に転向。
15歳で全日本選手権のチャンピオンになると、2025年初めて出場した世界選手権では、10位以内に入るなど、すでに才能の片鱗を見せつけています。木村選手はバイクの整備も自ら行っていて、調整にも余念がありません。
●木村倭選手:
「体の一部というか、すごい大事な部分であるので、大切に扱うようにはしています」
身に着けた知識は独学ではなく、師匠とも呼ぶべき家族から学んできました。
●木村倭選手:
「2歳~3歳の頃、パパがバイクで走っているのを見てすごいかっこいいなあ。僕もやりたいなと思って」
木村選手の父・大輔さんは現役のトライアル選手。そして祖父・治男さんもトライアル選手で初代・全日本チャンピオン。
そんな一家に生まれたこともあり、物心がつく前からバイクに興味を示していたといいます。
そして、この春。自身の成長のために大きな決断をしました。
●木村倭選手:
「僕の一番の夢でもあり、目標は世界チャンピオンになるという目標なので、そのためには日本から世界に行かないといけなくて、スペインにホームステイして世界チャンピオンを狙いにいきます」
4月から競技が盛んなスペインへ活動の拠点を移し、現地の大会で経験を積むことにしました。
初めの1週間は父・大輔さんも同行しますが、その後は1人です。
●父・木村大輔さん:
「親から早い段階で離れてもらって、世界には僕よりもたくさん有能な人物がいっぱいいると思うので、その出会いから成長をつかみとっていただきたい。それをもって早々に親子で話し合って決断しました」
先週、地元・袋井市で行われた壮行会には、100人を超えるファンが集まりました。
●木村倭選手:
「4月1日、あと1週間経たないぐらいで、スペインのバルセロナに向かいます。世界チャンピオンを獲るというのを目標に精一杯戦ってきます。日本から応援よろしくお願いします」
言語や生活環境が異なる地で、トライアルと向き合う日々がもうすぐ始まります。
●インタ・木村倭選手:
「最初はすごい苦労すると思うんですけど、しっかりと世界の環境に馴染んで世界チャンピオンに向けて頑張ります」
弱冠16歳。世界チャンピオンとして日本に戻る日を夢見ながら、スペインへ旅立ちます。