窓いっぱいの海を前に、肉と魚介と甘い一皿が揃う時間 御前崎市「パシフィックカフェ」
視線が先に外へ向く。天井まで届く窓、その向こうに広がる太平洋。御前崎市の灯台下にある「パシフィックカフェ 御前崎」は、食事そのものに加えて、この距離感を楽しむ店だ。2014年の開業以来、ハワイアンの要素を軸にしながら、肉、魚、スイーツと幅広く揃える。どれかに寄せすぎず、滞在を丸ごと成立させる構えだ。
入口になるのは「プライムバーガー」。牛100%の粗挽きパティは、噛んだときに粒の存在をはっきり感じるつくりで、肉汁も多い。合わせるのはグラハムバンズ。軽さよりも受け止める力を持たせ、パティの力強さを逃がさない。ソースはマヨネーズベースの自家製。シンプルな寄せ方だが、肉の旨みをダイレクトに感じられる組み立てになっている。付け合わせのポテトやピクルスと合わせて、ひと区切りの食事として成立する。
もうひとつの柱が「ガーリックシュリンププレート」。殻付きのエビをそのまま焼き上げ、しょうゆベースにニンニクを効かせたタレに1日漬け込んでから火を入れる。味を外側だけでなく中まで通すことで、噛んだときの広がりが違う。殻ごと食べれば香ばしさも加わり、パンチのある一皿になる。サラダやごはんが一緒に並ぶことで、強さだけで終わらせない。
この店らしさが出るのは「シーステーキボウル」だ。カツオをステーキのように扱い、表面のみ火を入れて中はレアに保つ。ニンニクの香ばしさを加えることで、生とも焼きとも違う位置に着地する。カツオは親会社である水産会社の船で釣り上げたあと瞬間冷凍され、鮮度を保ったまま使われる。素材と加工、両方の段階で整えられているから、この火入れが成立している。
甘いもので終えるなら「ベリー&ベリーパンケーキ」。生地にバターミルクを使い、軽く空気を含ませる。4種のベリーソースを重ねることで、甘さに偏らず酸味で引き締める。
料理のジャンルはばらばらに見えて、実は流れがある。肉で満足し、エビで強さを足し、魚で軽さに寄せ、甘味で戻す。その動きと、目の前の海の広がりが重なって、ひとつの時間になる。ここでは、何を食べるかだけでなく、どこで食べるかも同時に選ばれている。
パシフィックカフェ 御前崎
住所:御前崎市御前崎1565-2
電話番号:0548-63-1100
定休日:水曜日
営業時間:11時00分~18時00分(L.O.17時00分)
Pあり