まずは、かにクリームコロッケを注文したい 三島市「レストランじゅん」
商店街の裏手で、70年以上暖簾を守る洋食店がある。三島市芝本町の「レストランじゅん」は1955年創業。モダンで落ち着いた店内には、今も常連客の姿が絶えない。
看板は「かにクリームコロッケ」。まずズワイガニの身から出るエキスを絞り、そのエキスに牛乳を加えて煮詰める。そこへタマネギ、ピーマン、マッシュルーム、カニの身を合わせてタネを作る。165度の油で約3分揚げたコロッケは、中がしっとり。カニの風味を感じてもらえるよう、調味料は必要以上に加えないという。
定番人気は「伊豆牛ハンバーグ」。伊豆牛と国産豚をおよそ7対3で合わせる。合わせるデミグラスソースは牛スジ、牛骨、鶏ガラ、香味野菜を使い、およそ4日かけて仕上げる。肉の旨みとソースのコクが重なり、洋食店らしい満足感につながっている。
「海老のマカロニグラタン」も人気だ。ブラックタイガーを低温で炒め、エビのエキスを引き出す。さらにタマネギ、ピーマン、マッシュルームの旨みを加えてソースを作る。熱々のグラタンにスプーンを入れると、チーズの香りとクリーミーな味わいが広がる。派手ではないが、長く愛される王道の味だ。
店主の山口裕示さんおすすめは「伊豆牛メンチカツレツ」。山口店主いわく、ハンバーグと中身は同じ。焼けばハンバーグ、揚げればメンチカツになるという。サクッとした衣をまとわせることで印象は大きく変わる。冷めてもおいしく食べられるため、テイクアウトや弁当でも人気だ。
10坪の小さな店から始まり、三島で70年以上。目新しさを急いで追わず、カニのエキスを煮詰め、デミグラスソースに4日を費やす。その手間を特別なものとして飾らず、いつもの洋食として出し続けてきた。次に訪れても、変わらぬ味が待っていると思えること。それこそ、老舗へ足を運びたくなる理由だ。
レストランじゅん
住所:三島市芝本町11-29
電話番号:055-975-8787
定休日:日曜日の夜
営業時間:11:00〜15:00(L.O.14:00)2026年9月19日からカフェタイム開始