43年の技と心　サクッと香る老舗の味　浜松市「とし峰」

1982年創業。浜松市中央区篠ケ瀬町で、親子二代にわたり暖簾を守る「とんかつ とし峰」。43年の歴史を誇るこの店では、素材へのこだわりが隅々まで息づく。看板は「ロースカツ定食」。遠州産の麦豚を使い、きめ細かくクセの少ない赤身と甘みのある脂が特徴だ。パン粉は老舗・松月堂の生パン粉を寝かせて使用。サクサクと軽やかな衣が、肉の旨みを包み込む。油は純正ラードとキャノーラ油をブレンド。ラードのコクにキャノーラのキレを加え、重すぎず香ばしい仕上がりに。仕上げにかけるデミグラスソースは、鶏ガラと香味野菜を４日間煮込み、毎日丁寧にこして仕上げる。あっさりしながらも深みのある味わいで、とんかつとの相性は抜群だ。

ハンバーグ定食も人気メニュー。創業時から変わらぬ合いびき肉（250g）の配合で、鉄板でフランベし、仕上げにデミグラスソースをたっぷり。噛めば肉汁がじゅわっと広がり、濃厚なソースと絡み合う。

また「Ｂ定食」はヒレカツに焼肉またはハンバーグを選べるボリューム満点の組み合わせ。焼肉はしょうゆベースのたれで香ばしく焼き上げ、麦豚の脂の甘みを引き立てる。地元のコシヒカリと一緒に頬張れば、ご飯が止まらない旨さだ。

さらに「ロースカツチーズ定食」も外せない。ピーマンの苦味がチーズの濃厚さをやわらげ、あと口すっきり。老舗の探求心は今も止まらない。

「とし峰でしか食べられない一皿を」－。受け継がれた職人の矜持が、サクッという音に込められている。

とんかつ とし峰
浜松市中央区篠ケ瀬町1340-1
電話番号：053-460-5375
定休日：月曜日
営業時間：11:30-14:00 L.O./17:00-21:00 L.O.20:30
※土日の夜は-20:30 L.O.20:00
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