素材をどう“整えるか” 「六番」が出した答え 磐田市

 和牛の脂をどう扱うか。それが、この店の核心だ。「うまみ処 六番」は、肉で押す店ではない。肉をどう“整えるか”を考える店だ。
 A5ランク三角バラのひつまぶし。特上カルビにあたる部位を、あえてひつまぶしにする発想。レアで止めた肉は、甘辛い蒲焼風のタレをまといながらも重たさを残さない。理由はその先にある。出汁だ。

和牛のひつまぶし(2700円)
和牛のひつまぶし(2700円)

 北海道産の昆布とカツオ節、マグロ節。三層の旨味を重ねた一椀をかけると、脂は角を失い、輪郭だけを残す。濃厚さは静まり、余韻が前に出る。ここで初めて料理が完成する設計になっている。

出汁が味の決め手
出汁が味の決め手

 天然鯛のお茶漬けも同じ思想だ。刺身で確かめ、ゴマダレで厚みを足し、最後に出汁で整える。段階を踏むことで、素材の性格が浮かび上がる。

天然鯛のお茶漬け(1750円)
天然鯛のお茶漬け(1750円)

 豚勝(トンカチ)定食は量で驚かせる300グラム。だが焦点はボリュームではない。肩ロースの繊維を崩さない火入れ。塩で芯を感じ、レモンで抜けをつくる。味変は逃げではなく、構造の一部だ。

名物!極厚!豚勝定食(2400円)
名物!極厚!豚勝定食(2400円)

 そしてテラスで焼くジンギスカンはリピーター率No1。ラムの個性を隠さず、しかし強すぎない火入れでまとめる。店主が納得した肉だけを扱う理由がそこにある。

ジンギスカン(1人前2350円)※注文は2人前~
ジンギスカン(1人前2350円)※注文は2人前~

 磐田市岩井のこの店は、素材を誇示しない。整えて、活かす。和食の魅力を再確認とは、派手さを足すことではない。削ぎ、組み立て直すことだ。これが六番の答えだ。

素材をどう“整えるか” 「六番」が出した答え 磐田市

うまみ処 六番
磐田市岩井3164-2
電話番号:0538-84-7006
定休日:火曜日
営業時間:昼 11:30~14:30 (L.O. 14:00) ※月・祝は昼営業のみ
夜 【水~日】17:30~21:00(L.O. 20:30)
  【金・土】17:30~22:00(L.O. 21:00)
Pあり