魚介だしを米に吸わせるパエリアと熱々タパスのスペイン時間 清水町「ガウディ イ・コルネ」

 店内に入ると料理の前に空気が変わる。清水町徳倉の「ガウディ イ・コルネ」は、スペインの田舎町を思わせるつくりの店だ。以前は昼間はカフェだったが、現在は昼も夜も本格スペイン料理が楽しめる。
 定番人気は「魚介のパエリア」。エビ、ムール貝、アサリをオリーブ油で炒め、火を通していく。香味野菜のタマネギ、オリーブの実を加え、エビで取ったスープと魚介だしを注ぎ、米と一緒に炊き込む。サフランの香りが立ち、魚介の旨みは米に移る。皿の上でごはんをほぐしながら、貝やエビと一緒に食べる。添えられたマヨネーズを少し混ぜると、味の角が丸くなり、濃いだしの中に別のコクが入る。

魚介のパエリア(3498円・グランデ2人前)
魚介のパエリア(3498円・グランデ2人前)

 パエリアと一緒に頼みたいのが「アホ・スープ」。スペイン語でアホはニンニクのこと。オリーブ油にニンニクのスライスとベーコンを入れ、香りを移す。刻んだバゲットに油を吸わせ、タマネギやトマト、コンソメスープを加える。くん製されたパプリカパウダーで少し辛みを足し、仕上げに卵を入れて溶き卵のようにまとめる。ニンニクの料理なのに、飲み口はまろやか。熱いスープをすくうと、油とパンと卵が一緒になり、腹に落ちる感じがある。

アホ・スープ(946円)
アホ・スープ(946円)

 タパス(小皿料理)では「マッシュルームの鉄板焼き」が外せない。使うのは富士市の長谷川農産のマッシュルーム。石づきを取り、くぼみにサラミとニンニクのスライスを詰め、オリーブ油をかけて焼く。火が入ると、マッシュルームから汁が出て、油やサラミの旨みと混ざる。2本刺さった爪楊枝を両手で持って食べるのがおすすめというのも楽しい。ひと口で食べれば、熱い汁が中から出てくる。

マッシュルームの鉄板焼き(1298円)
マッシュルームの鉄板焼き(1298円)

 家庭料理に近い一品として「スペイン風オムレツ」もある。タマネギとジャガイモを使い、卵は3つほど。焼き上がった中はほんのり半熟で、ふっくらした卵の中にジャガイモの存在感が残る。派手な料理ではないが、テーブルにあると落ち着く。パエリアやタパスの合間で、味をやわらげてくれる。

トルティーリャ・エスパニョーラ(1078円)
トルティーリャ・エスパニョーラ(1078円)

 大皿のパエリアを中心にしてもいいし、タパスをいくつか頼んで少しずつ食べてもいい。スペインへ旅行した気分、と言っても過言ではないだろう。店の空間も料理も、長く続けてきた時間の中でスペインへ寄せてきたものだ。

魚介だしを米に吸わせるパエリアと熱々タパスのスペイン時間 清水町「ガウディ イ・コルネ」

ガウディ イ・コルネ
住所:清水町徳倉917-1
電話番号:055-932-9292
定休日:月・火曜日
営業時間:11:00-14:00 L.O.13:15 / 18:00-22:00 L.O.21:00
Pあり