【浜名湖殺人事件】捜査本部設置1週間 中学時代はバレー部の中心的人物 明るかった高校生に何が 静岡・湖西市

 捜査本部設置から1週間。警察は20日、17歳から21歳の男5人の逮捕に至りました。改めて事件を振り返ります。

梅田航平記者(湖西市鷲津 14日):「遺体はここから数百m先の、あちらの現場で発見されました。きょうも周辺では捜査員による活動が続いています」

 9日、湖西市の浜名湖で遺体で見つかったのは、静岡県袋井市の17歳の高校2年生の男子生徒です。

湖西警察署 川島好勝署長:「被疑者は何らかの方法により、被害者を溺水殺害したもの。現在まで被疑者の検挙に至っていないことから、殺人等事件捜査本部を設置し、100人態勢で捜査を開始した」

 ちょうど1週間前、警察は殺人事件と断定し、捜査本部を設置しました。高校生の死因は溺死。ところが、捜査関係者によると、顔や体には殴られたようなアザが複数あったといい、事件の関係先で捜査が行われていました。

「言い争っている声が…」

 遺体の発見現場近くでは、付近の住民からこんな証言も…。

遺体発見現場近くの住民(14日):「夜だよ。9時すぎだと思う。男の子の声、何か言い争っているような、普段はそんな声が聞こえない、静かなところだから。その日はワーワー若い男の子の声がしていた」

 近隣住民が声を聞いたのは、5分程度だったといいます。

遺体発見現場近くの住民:「普通はそんな大きな声でしゃべる人はいない、静かなところ。騒がしい声がしたので、なんでこんな(大きな)声がするのかなと。びっくりする私も。こんな静かなところで、まさか事件が起きると思わない」

最後の足取りは5日未明の知人宅

 袋井市にある高校生の自宅は、遺体発見現場から直線距離でおよそ34キロ離れています。高校生は2月4日の午後7時ごろに自宅を出て、5日未明まで浜松市内の知人の家にいたことが分かっています。

 自宅を出る際、高校生は家族に「遊びに行く」と伝えていましたが、7日になっても帰ってこないことから、家族が行方不明届を提出。9日、浜名湖で遺体で発見されました。

中学時代はバレー部の中心的存在

 高校生を知る人は。

被害者宅の周辺住民:「(高校生は)“元気で行けよ”、“気をつけて行けよ”って言うと、“はーい”って手を上げて、ちゃんとした普通の子どもだなあと思って、僕にはちゃんと挨拶していった」

高校生の後輩
Q.後輩から見て、どんな人柄?
A.「とりあえず、元気なイメージ」
Q.バレー部の中でもどんな存在?
A,「中心的な人でした」

 一方で、高校生が自宅を出たとされる4日の午後7時ごろに、本人を見かけたという友人からはこんな話も…。

高校生の友人
Q.高校生は何人ぐらいでいた?
A.「高校生ともう一人の友達で。バイクをめぐってトラブルがあったとは聞いた」

梅田航平記者(15日)「こちらが高校生が最後に目撃されたとみられるアパートです。住民によるとシートで覆われた部屋で男女の出入りがあったということです」

 捜査関係者によりますと、浜松市内の知人宅では複数人の男女が集まり、飲食をしていたといいます。その後、高校生と連絡が取れなくなったということです。

 そして、捜査本部設置から1週間。20日午後5時、捜査本部は、浜松市中央区の21歳の無職の男と18歳の男を傷害と監禁の疑いで逮捕。そして17歳の少年3人を、監禁の疑いで逮捕するに至りました。

高校生への監禁容疑などで5人を逮捕