消防士が死亡した静岡市葵区呉服町のビル火災 業務上失火の罪に問われた飲食店の元店長の被告に禁錮1年を求刑 静岡地裁 

3年前に消防士が死亡した静岡市葵区呉服町のビル火災で、業務上失火の罪に問われた飲食店の元店長の裁判が開かれ、検察は禁錮1年を求刑しました。

進士陸斗記者
「消防士1人が亡くなった火事から3年が経ちました。現場となった3階には新しいテナントが入り、当時の様子を 感じることはできません。火元となった飲食店の元店長の初公判がきょうはじまります」

 2022年8月静岡市葵区呉服町のビルでタバコの不始末が原因で火災が発生し、消火活動にあたっていた駿河消防署の消防士・山本将光さん(当時37)が死亡しました。

 静岡地検は従業員らのタバコの始末を管理せず、火事を引き起こしたとして当時、店の店長だった被告(36)を業務上失火の罪で起訴しました。

 28日午後静岡地裁で開かれた初公判で、被告は起訴内容を認めました。

 裁判は即日結審し、検察側は「店長として店の防火管理に従事するにあたり、基本的な喫煙管理を怠った過失は重大である」などとし 禁錮1年を求刑しました。

 一方、弁護側は「何者かがゴミ箱に消えていないタバコを捨てたことが火事の原因で予期できない」などとし、執行猶予付きの判決を求めました。

 判決は11月18日に言い渡されます。

静岡地裁
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