高市政権1年 「食料品の消費税1%」実現へ正念場 「弁当は1%、店は10%?」 飲食業界から不満の声 /今週の政治ニュース

高市政権が発足1年 成果強調し2年目へ

※総理官邸/21日

 記者からの声掛けに笑顔で応じた、高市総理。21日、政権発足から丸一年、節目の日を迎えました。

高市早苗総理大臣:「公約をひとつずつ着実に実現していくことこそが使命であるとの思いで、この1年間走り続けてまいりました」

高市早苗総理大臣
「目下の重要政策は世界的な物価高を受けての、さらなる対策強化です。決断と挑戦、そして実行の内閣として、重要な政策転換を実行に移し、その成果を日本列島の隅々までお届けしてまいります」

高市早苗総理大臣
高市早苗総理大臣

最大の焦点は「食料品の消費税1%」

 1年前、女性として初めて総理大臣に就任した高市総理。

高市早苗総理大臣(初の所信表明演説 去年10月24日):「『責任ある積極財政』の考え方のもと、戦略的に財政出動を行います」

 “高市カラー”を強く打ち出したのが、経済政策。

 看板政策の「日本成長戦略」を推し進め、中長期の大胆な投資が必要だとして、予算編成改革にも着手。複数年度での予算措置に加えて、財政目標の中核には、「債務残高対GDP比」の安定的な引き下げを位置付けました。

高市早苗総理大臣
高市早苗総理大臣

 21日の国会では、日本経済の“成長力”について質問が…。

国民民主党 田中健衆院議員:「日本のGDPが世界6位になるという予測をどのように受けとめているかを聞きたいと思います。これは単なる為替の影響なのか、それとも日本経済の成長力そのものの構造的な課題を大臣の中で感じておられるのか」

片山さつき財務大臣:「確かに6位になるという数字は、内心忸怩たるものはございますが、産業の国際競争力を高め、力強く持続的な経済成長を実現したい、こういう数字を見てますます思うところです」

 2年目の高市政権。注目の1つとなるのが食料品の消費税率引き下げです。

国民民主党 田中健衆院議員
国民民主党 田中健衆院議員

「弁当は1%、店内飲食は10%」 外食業界に不安

※静岡・駿河区/20日

 お昼時、サラリーマンらでにぎわう店内。

客:「週2回ぐらい。出汁がすごい好きでよく来ている」

客:「そばもおいしいが、きょうは天丼。この天丼の量と味が大好き」

 来年4月以降、この活気に変化が出るかもしれません。食料品の消費税減税が実現しても、外食にかかる税率は10%のまま。“ライバル”となるスーパーの総菜やコンビニの弁当などは1%に減税され、税率差は拡大します。

そば処岩市店主:「少し不公平かなと。弁当や総菜やコンビニは税率1%になるのに、飲食店は10%のままだと、お客さんが離れてしまうんじゃないかと怖いですね」

高市政権1年 「食料品の消費税1%」実現へ正念場 「弁当は1%、店は10%?」 飲食業界から不満の声 /今週の政治ニュース

 今国会最大のテーマとなる、消費税減税。食料品の消費税率を8%から1%に引き下げ、1%相当を支援金として給付します。

自民党 萩生田光一幹事長代行(20日):「各野党の皆さんも選挙中は消費減税を訴えていたわけですから、野党の皆さんのご意見も真摯に受け止めながら、合意できるものについては模索をしていきたい」

 20日、消費減税関連法案は衆議院で審議入りしました。

高市早苗総理大臣:「食料品を中心とする近年の物価上昇は、低所得世帯にとってより大きな負担となっており、生活必需品に対する支援が重要となっています。税・社会保険料による負担や物価高に苦しんできた方に、できる限り早く負担軽減を実感いただく上で最善の方法だと考えています」

野党は財源や制度設計を追及

 成立に向けては、野党の賛成をどこまで取り付けられるかが焦点になりますが…。

民主改革の会 重徳和彦衆院議員:「経済は生き物です。政策を打つタイミングや判断を誤ると、国民生活にとって取り返しのつかない事態になります。迅速かつ確実に家計に届き、必要があれば中・低所得者に効率的かつ集中的に手厚く支援することも可能な給付に切り替える方が、政策的に合理的な段階に入ってきているのではないでしょうか」

 消費減税をめぐる、野党からの指摘。その一つが、本当に「価格の引き下げにつながるのか」という点です。

 高市総理の認識は…。

高市早苗総理大臣「例えば消費税率が8%から1%に飲食料品について下がったとします。前日と下がった日に全く同じ金額で、消費税率込みの金額で販売していたら、これは風評に関わる。また日本の商慣行とは合わない」

 こうした発言に、野党からは「圧力ではないか」という主張も…。

参政党 安藤裕幹事長:「総理発言による価格引き下げ圧力は、賃上げやコスト増を適切に価格転嫁すべきとして、中小企業の値上げを推進している政府方針とも矛盾するのでは」

高市早苗総理大臣:「まず私は価格引き下げ圧力をかけるといったことは考えておりません。店頭価格は様々な要因によって変動するものです。消費税の税率引き下げ分については、基本的には店頭価格に反映されると認識している」

参政党 安藤裕幹事長
参政党 安藤裕幹事長

 もう一つは、2年間でおよそ10兆円に上る財源についてです。

共産党 山添拓政策委員長:「財源について総理は9月17日の会見で『見通しはしっかりと立っている』と述べました。詳しくご説明ください」

高市早苗総理大臣:「予算編成プロセスで確実にお示しをするということです」

共産党 山添拓政策委員長:「見通しはしっかり立っていると、おっしゃったわけですから」

高市早苗総理大臣:「説明するといっても、予算編成プロセスで示すのが正道」

 対案を打ち出したのが、国民民主党です。住民税の減税をベースにして、中間層で年5万円程度の負担を軽減するとしています。

国民民主党 玉木雄一郎代表:「消費税の減税が2年で終わった後に実は本質的な問題があると思っています。支援金の対象とならない、たぶん年収300万円以上のいわゆる中間層の大増税になってしまうことが一番の問題だと思います」

 政府・与党との交渉に意欲を見せました。

国民民主党 玉木雄一郎代表:「2年だけ下げて戻すから増税じゃないって言うんですけど、明らかに1%から8%になるのは増税です。2年後に戻すから増税じゃないって言うんだったら、2年間で終わる減税も減税じゃないんですよ」

Q.国民民主党案を与党がのむ可能性は、どういう見通し?

A.「のんでいただきたいですね。これ政権にとっても悪くないと思うんですよ。給付付き税額控除が『税額控除なし給付』になっちゃっているので、これは高市総理としても本当に目指す姿ではないと私は思うので」

 国民民主党の“対案”に、高市総理は…。

高市早苗総理大臣:「飲食料品を消費税率の時限的な1%への引き下げを元の税率に戻すことをもって負担増になるとは考えておりません。2年後に消費税率を戻す際に年収300万円~600万円の方の負担が増加するとの指摘ですが、支援金について年収300万円を上限とすると決めた事実はなく、今後、国会での審議も踏まえ、検討することとしております」

 今国会の会期末は、12月上旬。残り2カ月を切った中で、消費税をめぐる議論はどのように深まっていくのでしょうか。

高市政権1年 「食料品の消費税1%」実現へ正念場 「弁当は1%、店は10%?」 飲食業界から不満の声 /今週の政治ニュース

支持率低下に閣僚疑惑…高市政権に試練

 いまだ不透明な外食産業に対する支援策の一つとして、浮上しているのが「GoToイート」です。コロナ禍では煩わしさから利用しなかったという、こちらのそば店ですが…。

そば処岩市 小林幸太郎店主:「今回の場合2年でしたっけ、割と長いので。
ちょっとやらないでいたら、だいぶ差が出ちゃうんじゃないですか」

高市早苗総理大臣:「現場の実情を確認しつつ、それぞれの影響に応じた対応を行う必要があると認識しており、今後の予算編成過程において支援内容を具体化してまいります」

 ANNが前の週末に実施した世論調査では、高市内閣を「支持する」という人は、前の月から11.2ポイント減少し、政権発足以来最低の47.1%でした。「予算カット」発言などで批判を受けた簗氏については、大臣の辞任が「必要だった」が76%で、「必要なかった」を大きく上回りました。簗氏をめぐる高市総理大臣の対応は「適切だった」が43%、「適切ではなかった」が38%でした。

公明党 平木大作参院議員:「政治倫理審査会のような場に出席して、弁明の場を設けることも一つあると思うんですが、いかがでしょうか」

高市早苗総理大臣:「大臣を辞任したことで政治家としての説明責任がなくなるものではありません。簗議員には一国会議員として、自ら説明責任の果たし方を判断され、丁寧に責任を果たしてもらいたいと考えています」

高市政権1年 「食料品の消費税1%」実現へ正念場 「弁当は1%、店は10%?」 飲食業界から不満の声 /今週の政治ニュース

 政治倫理審査会については、「国会でお決めいただくこと」との発言に留めました。こうした中、新たな“不安要素”も。

武部新農水大臣:「このたび農林水産大臣を拝命いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます」

 簗和生前農林水産大臣の辞任から1週間。新たに農水大臣に就任した、武部大臣ですが、週刊誌に「3つの疑惑」が報じられ、対応に追われています。

武部新農水大臣:「大変申し訳なく思います」

 1つ目は、「違法献金疑惑」です。

武部新農水大臣(2024年10月):「この選挙を再びスタートとして、オホーツクの未来を作っていく」

 「文春オンライン」は、2024年の衆院選の公示日に、武部大臣が代表を務める政党支部が、国の公共事業を請け負っている選挙区内の会社から30万円の寄付を受け取った公職選挙法違反の疑いがあると報じました。

 これに対し、大臣は…。

武部新農水大臣:「その…(寄付の)時期、時ですね、公共事業を受注していることは承知しておりませんでした。本日その確認を取りましたので、本日、資金をお返しさせていただいて、政治資金収支報告書も訂正いたしました」

 2つ目は、「選挙運動員買収疑惑」です。

 文春オンラインはおととしの衆院選の際、武部陣営が選挙運動員として登録されたプロカメラマンに、86万円の報酬を支払っていたとして、公選法違反に当たると指摘しました。

武部新農水大臣:「自民党の活動の記録を取っていただくために撮影していただきましたけれども、車(選挙カー)に乗って撮影するかもしれないということで、車両運動員の登録をしたんですけど、実際には車にも乗ってもおりませんし」

 カメラマンは選挙運動には関わっていないと釈明しました。

 3つ目は、「有権者買収疑惑」です。

 デイリー新潮は、武部大臣の後援会が開くビールパーティーで、2000円のチケット代以上の景品を用意した抽選会が行われたとして、有権者買収の疑惑があると報じました。

武部新農水大臣:「景品はホームセンターで買い求めた日用品、あるいは日用品雑貨でありまして、利益供与を与えるようなものではないと認識しています」

 簗前大臣に続き、就任直後に疑惑が報じられたことについては…。

武部新農水大臣:「しっかりこういったことを説明させていただいて、ご理解いただいて、しっかりと農林水産行政を前に進めることが大切なことだと思っています」

 政権発足から1年。注目法案の審議も進むなか、どう政権運営をしていくのか。高市総理の手腕が注目されます。

高市政権1年 「食料品の消費税1%」実現へ正念場 「弁当は1%、店は10%?」 飲食業界から不満の声 /今週の政治ニュース