【リニア新幹線工事】47項目の未解決事項についてJR東海との対話を続ける方針示す 静岡県・川勝知事

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リニア新幹線の工事を巡り、川勝知事は静岡県が懸念を抱く47項目の未解決の事項について、改めてJR東海との対話を続ける考えを示しました。

川勝知事:
「今回この件について、(国交省の鉄道)局長から全部終わったと言われたということですが、それは正確ではなくて、(国の有識者会議の)中村座長は報告書のとりまとめは、修正も含めて座長一任をいただきたいと言われたうえで、県の部会でも建設的な議論をしていただきたいと言われている」

 リニア新幹線工事を巡って、国の有識者会議は去年12月、県がJR東海に示した水や生態系への影響など、47項目の懸念について、報告書をまとめました。

 ただ県は5日、これまでに解決したのは水問題の一部のみで、環境問題など30項目は「未解決」だとの認識を示しました。

森貴志副知事:
「生物(多様性)とトンネル(発生土)はゼロとなっているが、これは対話をしている最中であり、その対話の中でもちろん進捗はある。ただ、一応終了したものがない」

 県は今後、専門部会でJR東海と未解決とした項目について対話を続ける方針の一方で、国土交通省は「47項目については、丁寧に議論されたものと認識している」と、議論の積み残しはないとする考えを示しています。

 これに対し、川勝知事は。

川勝知事:
「(水資源については)今後もJR東海においても具体的な内容を検討する必要があるという認識は、国と一致していると考えている。生物多様性については、県が提出した意見書が反映されていない点も多々見受けられるので、認識が異なる部分はあると考えているが、この点については今後のJR東海との対話を通じて、国ともしっかりすり合わせをしていきたいと考える」

 また7日には国交省の村田茂樹鉄道局長が知事のもとを訪れ、JR東海が行う水資源・環境保全の対策をモニタリングする新しい体制作りに取り組むと説明。

 斉藤鉄夫国交大臣は13日、モニタリングのための新たな有識者会議を開催したいと表明しました。

川勝知事:
「JR東海の事業計画、事業の実施についてモニタリングをするということですので、公正・中立というのが極めて重要であるというふうに思っている。専門性は言うまでもないが、国家的な見地からモニタリングできるそのような方が望ましいと思う」