「政倫審」出席の塩谷立議員(静岡8区が地盤)「納税するつもりはない」 裏金激白の宮澤博行議員に口止めした人物は…「聞いてみます」
2月29日から自民党派閥の裏金事件をめぐって行われた政治倫理審査会。静岡8区を地盤とする安倍派の塩谷立議員が出席するということもあって、静岡県内でも注目を集めていました。会場に入った際、手にはメモが。緊張しているのか、深呼吸をする様子も見られました。
自民党・安倍派 塩谷立座長(1日):「一連の事案については、国民の皆様方に多大なるご迷惑とご心配をおかけし、また最も重要な国民の信頼を損ねることになり、心より深くお詫び申し上げる次第でございます」
冒頭、陳謝から始まった塩谷議員。そもそも、当初は午後1時から始まる予定でしたが、立憲民主党が衆議院予算委員長の解任決議を提出し、採決が行われたことなどから、4時間以上遅れて始まりました。
立憲民主党 寺田学議員:「安倍会長としては不記載を是正することを意思を持って、改善しようとしていたのではないか?」
塩谷議員:「いまその確認をすることは出来ないので、私自身はもし仮に不記載であれば明確にその話が出たのではないかと思っている。我々も不記載のことは全く知らずにきているから、もしその話をするとすれば、総理から明確にあったと思うし、私どもはそういう意図で総理が話をした確認はできません」
「政治活動に使用。納税するつもりない」
また国民から“脱税”との声もあることについて問われると…。
立憲民主党 寺田学議員:「納税するつもりありますか?」
塩谷議員:「私自身はしっかりとそれを政治活動に使用しておりますので、納税するつもりはございません」
証言に食い違いも
安倍派の政治資金パーティーをめぐっては、おととし4月、当時派閥の会長だった安倍元総理がキックバックをやめる提案をし、一度はやめる方針が決まりました。ところが、7月に安倍元総理が亡くなったあと、ノルマよりも多く売った議員から返して欲しいという声があがり、8月に西村氏や塩谷氏ら安倍派幹部が対応を協議した経緯があります。これについて…。
自民党 西村康稔前経産大臣:「いろんな意見が出たが、結論は出ないままに」
自民党 安倍派 塩谷立座長:「「困っている人がたくさんいるから、それでは継続でしょうがないかなという。そのぐらいの話し合いの中で、継続になったと私は理解をしている」
自民党 髙木毅前国対委員長:「11月だったと思うが、その頃になって派閥の事務方のほうからやっぱり返すことになったと話があった」
「結論は出なかった」とする西村議員に対し、塩谷議員は「継続でしょうがない」と食い違いが見られる場面もありました。
宮澤議員に口止めしたのは…「聞いてみます」
一方、一連の裏金事件をめぐって注目を集めた県内の国会議員は塩谷議員だけではありません。
自民党 宮澤博行議員(去年12月):「しゃべるな。しゃべるな。これですよ」
Q.しゃべるなとは誰から言われた? 岸田総理から? 派閥の会長?
A.「総理は違う。派閥の方から」
激白によって注目を集めた静岡3区を地盤とする安倍派の宮澤博行議員。「誰から言われたのか?」「派閥の方から」という「あの発言」をめぐり、野党が追及しました。
立憲民主党 寺田学議員:「あなたではないですか?」
塩谷議員:「宮澤さんに対してそのようなことを言ったことはありません。宮澤さんにどなたが言ったか、こちらから伺いたいところだが、そういった指導をしたことはありません」
寺田議員:「宮澤さんに伺ってくださいよ。」
塩谷議員:「聞いてみます」
宮澤議員に指示はしていないと否定した塩谷議員。自民党派閥の裏金事件をめぐっては、野党側は証人喚問の開催も視野に追及する構えですが、政治とカネをめぐる与野党の攻防は今後も続きそうです。