乗り合いタクシーの実証実験始まる 年々繰り上がる路線バスの最終便 市民の夜間の足を確保するために 静岡・沼津市
ドライバーの労働時間規制などで、路線バスの最終便の時間は年々繰り上がっています。そんな中静岡県沼津市では、夜間の市民の足を確保するため、乗り合いタクシーの実証実験を開始しました。
難波亮太記者:
「午後9時の沼津駅です。ロータリーはバスが1台しかありません。大岡方面の時刻表を見ると8時が最終便となっています」
22日金曜日JR沼津駅南口。
午後9時15分に最終の路線バスが出発していきました。
市内の移動には欠かせない路線バス。
しかし、ドライバー不足や労働時間の規制もあり、最終便は年々繰り上がっていて、ほとんどのバスが午後8時台までにその日の運行を終えます。
実証実験
こうした状況を受け沼津市は、バスが終わった後の移動ニーズを確かめるため、乗り合いタクシーの実証実験を始めました。
実験では走るのは、既存のバス路線のうち沼津駅を出発する我入道、下香貫、高尾台の3つのコース。
午後9時から午後11時半まで、30分おきに計6便が運行。
期間は来年1月末までの金、土、日と祝日です。(年末年始を除く)
路線上のバス停のみで降車でき、利用料金は1人700円。
市によると終点までだとバスよりも料金は2倍ほどになりますが、タクシーの場合だと半額程度に抑えられるということです。
利用した女性:
「バスが早くなくなってしまうので、そもそも夜こちらに(街中に)来ることが必然的に少なくなっている状態でした。夜の移動とか困っていたのでありがたいなと思います」
沼津市まちづくり政策課 風間一毅交通政策室長:
「街中で土日祝になりますので、飲食をされている方ですとか、ちょっと遠くへお出かけされたような方が、少しでも街を回遊していただけたり、楽しんでいただく中で、夜間の交通網の足を確保したい」
市は効果を検証し、本格運用について検討するとしています。