袴田巌さん89回目の誕生日 再審で無罪確定まで長い年月がかかったことから静岡県弁護士会が再審法改正を知事にも協力要請

再審で無罪が確定した袴田巌さんが10日89歳の誕生日を迎えました。
「ハッピー バースデー トゥー ユー!おめでとう!」
10日89回目の誕生日を迎えた袴田巌さん。
ひで子さん:
「いくつになったの?まだ23歳?」
巌さん:
「まだ23歳」
巌さんには支援者から花束とポロシャツなどが贈られました。
ひで子さん:
「きょうは誕生日だからみんなが来るからと言ったら、(巌は)早く起きて待っていました。いやー100歳まで生きてもらいたいと思いますよ。刑務所から出て10何年でしょ。12~3年ばかりで死なせちゃ困ると思っている。せめて20年とか、25年くらい生きてもらいたいけど」
袴田さんは早速、支援者からプレゼントされたポロシャツを着てドライブに出かけました。
袴田さんは去年再審で無罪が確定しましたが、事件発生から58年もの年月がかかり、再審法の不備の問題を浮き彫りにしました。
再審法は証拠開示のルールがないことや検察が不服申し立てできることなどが問題点として指摘されています。
再審法改正の実現に向けて10日静岡県弁護士会の梅田欣一会長や再審法改正実現プロジェクトチームの大多和暁座長ら5人が県庁を訪れました。
梅田会長らは鈴木知事に対して再審法改正の必要性を訴え法改正を求める署名への協力を求めました。
鈴木知事は「早急に適切に対応します」と応えたということです。
静岡県弁護士会 梅田欣一会長
「静岡県がこの分野に関してトップランナーとしてやっていきたい。大きなイメージとなる知事から賛同署名をいただけるということは、ぜひ今国会で再審法改正が実現されればいいと思っている」
静岡県内では県議会と35の市議会、町議会全てが国に法改正を求める意見書を採択しています。
