休園中の富士花鳥園について「日本一危険な動物園」ノースサファリサッポロを運営するサクセス観光との土地の賃貸借契約を解除 静岡・富士宮市
無期限で休園している静岡県富士宮市の富士花鳥園について、市は札幌市にある動物園の運営会社との土地の賃貸借契約を解除しました。
板垣亮記者:
「富士花鳥園には現在、入り口にチェーンが張られているだけになっています。辺りはがらんとしていて、中に動物はいないということです」

1月の富士花鳥園
静岡県富士宮市の富士花鳥園は、様々な花や鳥を見られる人気スポットでしたが、コロナ禍で集客が落ち込み、1月に惜しまれながら無期限休園となりました。その富士花鳥園の経営権を譲り受けたのが。

ノースサファリサッポロ
「ガオー」
札幌市南区の動物園、ノースサファリサッポロを運営するサクセス観光です。
この園は動物との距離感が近いため、日本一危険な動物園」とも紹介され人気を集めました。
しかし、その裏では無許可で建物建設を繰り返すなどしたため、札幌市から何度も指導や勧告を受けてきました。
この園は3月に突如「法令上の問題を重く受け止める」として9月末までに閉園することを発表しました。

9日の富士花鳥園
一方でサクセス観光は富士花鳥園の建物を譲り受け、土地を借りる契約を富士宮市の上出財産区と結んでいました。
これまでの協議では動物を移動させて来園者との触れ合う場を増やすなど、富士花鳥園を引き継ぐ形での再開を目指していたといいます。
一方で札幌から危険な大型動物などが持ち込まれないかという懸念もささやかれていました。
そんな中3月下旬市にサクセス観光から土地の地賃貸借契約解除を申し出があったということです。

富士宮市長会見
富士宮市 須藤秀忠市長:
「大動物が富士山麓に来て飼われることは今後もありえないと思いますけど、ホッとしているというか、なかった話でよかったなってことですね」
富士宮市は解除の明確な理由は伝えられていないとしながらも、「思い描いていた事業ができなくなったからではないか」としています。
これまでにサクセス観光から動物が持ち込まれた形跡はないということです。
サクセス観光は建物の所有権を放棄していて、富士花鳥園再開の事業計画は白紙となりました。
富士宮市は今ある土地と建物を生かし、新たな形での富士花鳥園の再開を模索することになります。
