夢はカフェのオーナー…「コーヒー飲むとウクライナ思い出す」 異国の地で可能性を信じ/戦地の国から浜松に③
ヴィーラさんはウクライナで「戦争が続いている」と日本人が知っていることがうれしいのだと、教えてくれました。
笹村朱里アナウンサー:「ヴィーラさんは寂しくない?」
ヴィーラさん:「寂しい日もあるかもしれないけど、私は浜松に友だちが結構できた。そんなに辛い気持ちにはならない」
ヴィーラさん、困っていることを打ち明けてくれました。

ヴィーラさん:「いま仕事探し中だから、できるだけ節約してるけど、そろそろ支援もなくなるから、できるだけ早めに仕事をみつけなくちゃいけないです」
3月で前の仕事が契約終了に。さらに夏、支援金が終了することになっています。それでも飛び込んだ浜松での生活で、やりたいことがありました。
ヴィーラさん:「一番興味があるのはコーヒーがつくりたい。できるだけコーヒーショップの仕事がしたいな」
笹村アナ:「コーヒーですか?」
ヴィーラさん:「ウクライナでコーヒーが人気だから、コーヒーを飲むとウクライナの懐かしい気持ちがでてくる」

笹村アナ:「仕事探しは大変ですか?」
ヴィーラさん:「はい、ちょっと大変です。いろんな場所に応募してるけど、なかなか難しいです」
笹村アナ:「どういったコーヒー屋さんで働きたい?」
ヴィーラさん:「お客さんと話ができる店とか、コーヒーの魂が伝わることができる店はやりたい、できれば…」
ウクライナから来た4人のうち2人はすでに静岡にはいません。遠州信用金庫で働いているマルハリタさんです。浜松でウクライナへの支援活動をつづけています。

笹村アナ:「浜松で働くのは大変?」
マルハリタさん:「日本だとどこでも大変。本当にウクライナに戻りたいけど、ウクライナの若い世代の仕事がみつかりにくい。いろいろ問題があるので…」
戦争は就職にも影響を与えているようです。コーヒーが好きだというヴィーラさんとある場所に向かいました。

ヴィーラさん:「こちらBONCOFFEEです。かわいいですよね。お久しぶりです。その節はお世話になりました」
番組の取材でみつけたお店。おいしいコーヒーを一緒に飲みたかったんです。スタッフのとても元気でフレンドリーな感じもお店の魅力のひとつ。こちらではいろいろなお店から、こだわりのコーヒー豆を取り寄せています。いわばコーヒーのセレクトショップ。まずはさっそく…

ヴィーラさん:「深いいい香りがしますね。酸味とか甘みとかもあって、すごく飲みやすいかなって。柔らかくて温かくするこころが…」
オーナーのご厚意で中を見せてもらうことに。
ヴィーラさん:「キャンプみたいな感じですけど、ホットドッグとアンバターだけ。フードメニューがあるので、いいですね。ぬくもり感じますね」
笹村アナ:「コーヒー屋さんの中に入って機材を見るのは初めて?」
ヴィーラさん:「初めてです」
ヴィーラさん:「デカフェ(カフェインレス)の豆もありますね? 普通のものと違う?香りは?」
店員さん:「香りもすごくあるし、デカフェ人気です。香ばしかったり甘みがあって」
ヴィーラさん:「いれ方も一緒?」
店員さん:「いれ方も一緒。豆自体からカフェインが無いから」

コーヒー店で働いたことがないヴィーラさん、真剣そのもの。
店員さん:「焙煎士さんが違うし、お店も違う。だからここで気をつけていることは、その焙煎士さんの思いに沿えるようなコーヒーのいれ方をしたい」
笹村アナ:「どうでした?」
ヴィーラさん:「すごく良かった。色んなことを聞かせてもらって。コーヒーについて色々と新しいことが分かった。すごい良かった」
次の日、ヴィーラさんは舘山寺のカフェに。お気に入りのお店だそうです。
ヴィーラさん:「おいしいです。ここの雰囲気、キャンプっぽくて、この天井が好きです。自分がやるなら、もうちょっとかわいい店。こことかわいいの真ん中ぐらい」
異国の地で自分の可能性を信じて進むヴィーラさん。今の夢はカフェのオーナーです。
笹村アナ:「浜松にずっと居たいですか?」
ヴィーラさん:「うんそう。浜松が自然が豊かだから、しかも、色んないい景色の場所まで近いと思うので、ここで住み続けたいなと思います」
