「備蓄米」フィーバー続く…課題は「通常米がどこまで下がるか」 「備蓄米」県内販売最新情報 静岡

続々と販売されている5キロ2000円の備蓄米。この週末、静岡県内でも長蛇の列ができました。
16日夕方、取材に応じた小泉進次郎農水大臣。コメ政策の一部転換を表明しました。
小泉進次郎農水大臣:「毎年のおコメの出来不出来を示す指標として、約70年前から毎年秋に実施してきた米の作況指数の公表を廃止することにいたしました」
今後は実際の収穫量の調査に注力する方針を示しました。
小泉進次郎農水大臣:「収穫量調査に基づく30年間の過去のトレンドとの比較、これを作況指数として出すことは、(実態との)ズレをそのままにすることにつながりかねない、こういった判断をさせていただきました」
「備蓄米」販売の店には長い列
店員メガホン:「本日も朝早くからご来店いただきまして、誠にありがとうございます」
コメ政策をめぐり、日々めまぐるしい動きがある中、この週末も、県内各地で随意契約の備蓄米を求める行列が…。
行列に並ぶ客(静岡市民)
Q.ここに来たのは何時ごろ?
A.「朝6時過ぎごろ。値段がやはり第一」
この日、販売されたのは2022年産の「古古米」、5キロ850袋。価格は、税込みで2138円。初めての事態に店側もてんやわんやです。開店の1時間前、トラックから降ろされていたのは、この日販売する備蓄米です。
ヒバリヤ営業本部 山岸達也部長:「先週木曜日の夜に玄米が届いて、きのう(15日)精米して、きょう(16日)販売にこぎつけた」
開店時間が迫る中、大急ぎで準備が進められます。
古賀りなアナウンサー:「朝9時半です。いよいよオープンしました。整理券を手にしたお客さんが続々と入店していきます」
会計の流れも、備蓄米に対応する特別シフトです。まず店内で会計を済ませ、その後、店の外に設けられた交換所で引き渡しを行います。行列は途切れることなく、備蓄米は飛ぶように売れていきます。
静岡市民:「うれしいですよ。みなさん苦労して並んで、何日も前から期待していたのではないか」
静岡市民:「やれやれです。いい経験しました、80歳になって」
この日は、県内5店舗でおよそ2000袋、合わせて10トンが完売。ヒバリヤでは、さらに20トンを販売予定です。ただ、今後については懸念も…。
ヒバリヤ営業本部 山岸達也部長:「今回の備蓄米の価格は一過性なので、通常米の価格がどこまで下がるか、どこまで流通するかが今後の課題になるかと思う。今の状態ですと、通常米の価格が下がるといっても、100円か200円くらいで、大幅に下がっていくことはないと懸念される」

事前告知なく「備蓄米」販売 客「ラッキー」
片寄翔太アナウンサー:「いま午前10時のオープン直前になりました。ここまで掲げられていた入荷待ちのボードが剥がれました」
一方で、きょう備蓄米が販売されたこちらのドラッグストアは、大きく様子が異なりました。
静岡市60代:「たまたま来てラッキーだった」
静岡市70代:「まさかあるとは思わなかった」
驚きの声をあげたのは、全国およそ1600店舗、静岡県内に28店舗を展開する「コスモス薬品」の来店者です。きのうときょうの2日間、県内で5キロおよそ1600袋を店頭に並べました。ただ、備蓄米をいつ販売するか、事前には告知しなかったそうです。
静岡市60代
Q.備蓄米買っているが、きょうだと知っていた?
A.「知らないです。今初めて見た。こうやって並ばないで買えたらラッキーです」
静岡市50代:「見てみたらあったからラッキーだなと。5キロが1週間持たないので、すごく助かる」
次々と売れていく備蓄米。2022年産の「古古米」で、価格は税込み5キロ1980円です。

片寄翔太アナウンサー:「間もなく午前10時半になります。39袋あった備蓄米が、残すところ2袋です」
告知されていなかったにも関わらず、開店30分できょうの販売分が完売。コスモス薬品は、今後も準備が整い次第、店頭に並べるとしています。
