“進退”は…学歴詐称疑惑の田久保市長が会見 7月中の辞職明言せず「すべては31日の会見で」 静岡・伊東市
「卒業証書提出も出頭要請も理由が細かく書かれていなかった」
板垣亮記者（伊東市役所２８日午前１１時ごろ）：「今、田久保市長が市長室から出て会見場へと向かいます。今月中に辞職するとしていますが、自身の進退についても何か言及はあるのでしょうか」
“学歴詐称”疑惑の渦中で２８日午前、定例会見を開いた伊東市の田久保真紀市長。伊東市政に関する発表項目について、一通りの説明が終わると、市長の後ろに座っていた職員たちは退出。市長１人で、記者からの質問に応じました。
伊東の広報誌に記載された「東洋大学卒業」。この根拠としていた「卒業証書」の提出や、百条委員会への出頭をいずれも拒否している田久保市長。会見で“その理由”について言及しました。
静岡・伊東市 田久保真紀市長：「（卒業証書の）提出要求も出頭要請も、私が今回の百条委員会におきまして、どのような理由で出頭しなければいけないのかという理由が細かく、しっかりと付記をされておりませんでしたので、こちらの方で検討させていただきまして、回答書という形で文書で一度申し入れをしたという、そのような次第でございます」
Ｑ：（百条委員会が）求めていることは極めてシンプルですよね？
Ａ．「広報伊東の事務手続き、または行政手続きの中で、なぜこの出頭要請があり、この求められているものが必要なのかという、その理由について、まず百条委員会の方にしっかりとお示しいただきたいと」
なぜ卒業証書を提出し、出頭をしないといけないのか「もっと細かく示してほしい」と注文を付けた田久保市長。さらに、広報誌の作り方をめぐっては、こんな指摘も…。
伊東市 田久保真紀市長：「逆に、確認をする場合、いわゆる経歴であったり、学歴を確認する場合に、卒業証書や卒業アルバムといったものではなくて、最初からきちんと卒業証明書というものを提示するというふうに、行政手続きをしっかり改善するということが、今後は非常に大切なことかなというふうに考えております」
「公職選挙法違反」での刑事告発については
いっぽう、学歴詐称疑惑をめぐり、市民から刑事告発されていた田久保市長。２８日までに、告発状が警察に受理されたことが分かりました。
田久保市長は５月の市長選の際に「東洋大学卒業」と記載した経歴調査票を各報道機関に提出していて、市民側は誤った経歴を公にさせたことが公職選挙法違反にあたる疑いがあるとしています。
伊東市 田久保真紀市長：「私自身が大学を卒業していますという経歴については、選挙中もこれからも、自ら公表はしておりませんので、公職選挙法上、問題ないとという結論になりました」
田久保市長は、告発された当初、公職選挙法違反には当たらないとの見解を示していましたが…。
伊東市 田久保真紀市長（７日）：「私は東洋大学を卒業しておりませんでした。大学の記録においては除籍となっております」
後の会見で「事実に反する」としています。２８日、刑事告発した市民が会見を開きました。
刑事告発した建設会社社長：「刑事告発をされているから、（卒業証書を）出さないということ自体は矛盾してますよね。言い方かえれば、自分は黙秘権みたいなものを利用して出さないよって言ってるのに、刑事告発を受けているから出さないよという話になっていますよね。それはちょっと違うと思いますよね。だから、そういうところも、あたかもこちら側がいじめているかのような話になっているように感じますよね。捜査の過程で、（警察は）必要であれば（証書の）提出を求めるという話はしていました」
７月中の「辞職」は明言せず 「３１日の会見で」
いっぽうで、今月中に「辞職」するとしている田久保市長は３１日に改めて会見を開くとしています。
そのためか、きょうの会見では…。
伊東市 田久保真紀市長
Ｑ：最後の１日まで努力をします、という話があった最後の１日はいつですか？
Ａ．「それも含めまして、３１日にしっかりと皆様にお話ししたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします」
Ｑ：続ける可能性もあるということですか？
Ａ．「そこにつきましても、全て３１日にしっかりとお話をしたいと」
その後も…。
伊東市 田久保真紀市長
「３１日までにはきちんと」
「３１日の会見の方で」
「全て３１日の日に」
３１日の会見で言及するとし、進退については明言しませんでした。いまだ真実が明らかにならない伊東市長の学歴詐称疑惑。３日後の会見でいったい、何が語られるのでしょうか。