のらりくらりの田久保市長に怒り…議長「覚悟を決めないと」 辞職しなければ「不信任決議案」提出も 静岡・伊東市
学歴詐称疑惑がもたれている静岡県伊東市の田久保真紀市長について、市議会の議長は「自分しか守っていない。政治家になるべきではない」と非難し、辞職しなければ不信任決議案の提出も検討しています。

田久保市長は大学除籍にも関わらず、市の広報誌などに「卒業」と記載させたことなどから、市議会の百条委員会から学歴詐称疑惑を追及されています。田久保市長は、百条委員会から卒業証書と説明したものの提出と委員会への出頭を求めらましたが、どちらも拒否しています。

「卒業はしてないけど『飲み会』は朝まで」
29日に開かれた4回目の百条委員会に田久保市長と過去に市民運動を共にした知人が出頭し、2017年から2018年の間に2回くらい学歴についての話を市長本人から聞いたと証言しました。
知人の証言:「卒業はしていないけれども、終わってからも飲み会には朝まで参加したというような発言を聞きました」
委員から、広報誌に「卒業」という学歴が記載されたことについて問われると。
知人の証言:「選挙活動の中で、報道機関に出した最終学歴に卒業とつけたものであったり、広報誌に東洋大学卒業と書いてあったということが、特段新しいことではなく、ウソを重ねて、それが彼女の中のスタンダードになってしまったんだなという思いでした」
その上で、同じように田久保市長が卒業していないと認識している人は「確信を持てる中で2人いる」とも話しました。百条委員会の後、報道陣の取材に応じた議長と副議長は。

卒業証書提出と出頭は再度求める
伊東市議会 中島弘道議長:「(田久保市長は)どういう神経の持ち主なのか疑わざるを得ない。信用できない人だと感じた」
伊東市議会 青木敬博副議長:「(証人について)これだけの覚悟を持って出てきていただいたことに感謝申し上げます。これほど覚悟がいることを一般の方にさせた田久保市長に対しては、かなり怒りを覚えます。きょうの証言はかなり重いものだと思っています」
その上で、田久保市長に卒業証書と説明したものの提出や百条委員会への出頭を再度求める方針で、それでも拒んだ場合は刑事告発を検討するとしています。

議会も「覚悟」を決める
また、田久保市長が「31日の会見で進退を表明する」としていることに話が及ぶと。
伊東市議会 中島弘道議長:「今月中に辞職するということを言っていて、進退という言葉を使うのか不思議に思った。万が一辞めないということになれば、議会としては「覚悟」を決めないといけないと思っている」
伊東市議会 青木敬博副議長:「記者の質問に対してもはぐらかしたり、不誠実な対応をとったり、辞めることに関しては「進退」という言葉を使って、個人的感想としては辞めないんだろうなと思っています。それを踏まえて議長も言った通り、我々も覚悟を決めなければいけないんだなと思います」

「自分ファースト、政治家になるべきではない」
議長と副議長は田久保市長が辞職しなければ、不信任決議案の提出も検討しているとしています。
「このほか質問がなければ…」。こう切り出した記者を制止し、議長は最後にこう述べています。
伊東市議会 中島弘道議長:「本来市長というものは、市民を一番最初に市民の生活を守るべき人。部下である職員を守るべき。結局自分しか守っていない。自分ファースト、そんな人間は政治家になるべきではないと思います。なってはいけない人が市長になってしまった。伊東市は一番悲しい状況にあると思います」