本物の卒業アルバムを3分17秒じっくり見て「問題ない」 田久保市長が初めて出頭/【詳報】静岡・伊東市議会百条委③
杉本一彦議員:「アルバムについてです。あなたが根拠の一つとして持ち歩いていた平成4年3月卒業生の、その年代の卒業アルバム。あなたが平成4年3月に東洋大学を卒業しているとすれば、あなたの持っていた卒業アルバムはこれなんですよ
(卒業アルバム出す)
これなんです。あなたの持っていた卒業アルバム。あなた一部の人に見せていたはず、よく覚えていると思います。このアルバムを見ていただいて、あなたの持っていたアルバムと同じものなのかどうなのか、教えて下さい。よろしいでしょうか」
(アルバムを渡されてから読み終えるまで3分17秒)
田久保真紀市長:「委員長。ざっと拝見いたしましたけれども、問題ないのではないかと思います。以上でございます」
杉本一彦議員:「問題があるかの話ではなくて、あなたの持っていた卒業アルバムはそれと同じものですかと聞いています」
田久保真紀市長:「今見比べるものがございませんが、同じと思って問題ないのではないかと思います。以上でございます」

なぜ提出しないのか
杉本一彦議員:「同じものであるということですね。続きまして、なぜあなたが持っていた卒業証書なるものを提出しなかったのかを少し聞きたい。7月7日のあなたの会見以降、あなたはその卒業証書の扱いについては、本物か偽物か検察に上申書とともに提出して判断を委ねるとか、卒業証書を提出すると刑事訴追のおそれがあるので、百条委員会には出せませんとか、あるいは公職選挙法違反の刑事裁判を受ける中で、その証書があなたにとって不利な証拠になるんですか。私たちには全く理解できない。この6月28日までは、その証書が本当に本物だと信じていた人の判断とは思えない対応になってきていることに違和感を感じていたんですけれども、あなたはこれは本物だと思い込んでいたわけですから、それならその証書が、実際は偽物であったとしても、これは速やかにですよ、百条委員会から提出を求められれば、百条委員会に提出して、百条委員会等とともにその証書の真贋等の調査を進めた方が、あなたにとっても自然の流れだったと思うし、よかったのではないかなと思うわけです。わからないんですよ。なぜあなたは自分が6月28日までは、あなたの中では本物だった証書をなぜここに提出することができないのか。また、あなたの弁護士も、この証書を提出すると裁判で不利になるというのが、どういう意味なのかよくわからないんですよね。
これは何が言いたいかと言うと、これはたとえ偽物だったとしても、あなたは30年以上にわたって本物の証書と信じていたわけですよ。これはあなたにとっては、この一連の問題の肝の部分だと思うんですけれども、あなた自身がこの公文書の虚偽記載の問題において、今やっているこの問題において、公職選挙法に係る虚偽記載と同じですよ。これから司法でいろいろされると思いますけれども。これら調査、捜査の中には、あなたに仮に罪を犯そうとする。犯意。犯罪の意識があったかなかったかというところが、重要な肝な部分になると思いますけど、そういう視点から考えると、どう考えてもいろいろな理屈をつけて提出しないというのは。あなたがその犯意を認めているようにしか見えないんですけれども、もう一回改めてあなたが、なぜその本物だと思っていた証書をここに提出することができないのか、あなたの言葉で聞かせていただけますか」
田久保真紀市長:「私が提出しない理由という質問でよろしいのかなと推測するんですが、その理由につきましては、前回、書面で委員会の方にお示ししました、回答書のとおりでございます。以上でございます」
杉本一彦議員:「要するに、刑事訴追、その裁判上不利になる、そういった理由で出せないことなんだと思いますけれども、それはそれを提出すると、みんなに見られる、それは不利になりますということを認めているということなんですよね。
要するに、そういうことがわかっているということなんですよ。どう考えても。それじゃなきゃ出さない。おかしいじゃないですか、これは6月25日、これは私の本会議の質問、これは6月25日です。私はあなたに、平成4年3月、東洋大学法学部を卒業していますかと聞きました。これはあなたが初めて卒業していなかったことを知る3日前の質問だったですね。
でも、このとき、あなたはお答えにならなかった。何で卒業していると思っている?あなたがまだその3日前に卒業していますか?という議会の質問の答弁できなかった」
田久保真紀市長:「議会の答弁のお話という質問でよろしいでしょうか。議会の答弁についての質問につきましては、今回この百条委員会でお調べするべき行政事務手続との関連性のないものに関しては、回答はこの場では差し控えさせていただきたい、そのように考えております。以上でございます」
杉本一彦議員:「これは要するに今回のこの話の肝となる、あなたが本当に卒業していったと思っていたか、思っていなかったか。そこを調査するための質問ですから、これは完全に関係するんですよ。
要するに、6月28日卒業していなかったことを初めて知ったあなたは、6月25日は卒業していたと思っているわけですよ。でも、もう6月25日にあなたは卒業しているかしていないかの質問に答えていない。それは6月25日の時点であなたは卒業していないことをわかっていたではないかということで質問しております」
田久保真紀市長:「今のご質問に対する回答としては、6月28日に初めて私が大学に来たときに、卒業していないという事実、それから除籍になっているという事実を知りました。ということは、その前の時点では事実確認として、まだ大学の方に赴いて、自分が除籍になっているという事実を得ておりませんので、その時点では確定もしない。要するに、事実関係としてはっきりしないことに関しましては、回答を控えた、そのように解釈していただくのがよろしいのではないかと思います。以上でございます」
杉本一彦議員:「市長おかしいですね、おかしいし。6月25日にあなたが確認、だってあなたが卒業しているかしていないかを大学に確認しなければわからないとか、事実確認がはっきりしていなかったとかおかしい。ふつう誰だって大学に確認に行かなくたって、卒業している者は卒業しているんです。6月25日では、あなたは卒業している。普通に思っていたわけです。それが何で6月28日の前の6月25日に卒業をしている自分の言葉で答弁できなかったのかということ」
田久保真紀市長:「議会での答弁というのは大変重いものでございます。議事録にも残りますし、公式の発言でございます。議会で答弁するに当たりましては、きちんと事実確認をとった上で答弁する、それが私の方針でございますので、そのとおりということで解釈していただきたいと思います。以上でございます」
「市長の学歴の記載に一貫性がない」
杉本一彦議員:「よくわからないですね。事実確認というか卒業していると思っていれば、それで答えればいい。でも、そのときに答えられなかった理由が、自分が卒業しているかしていないか確認ができていなかったからしなかったという答弁だと思います。
これは市民の皆さんに向けてどう思うかということなんです。あなたが市議会議員に就任したときからの話も含むんですけれども、これまでの聞き取りやさまざまなあなたの選挙等の資料等を拝見すると、あなたの学歴の記載に今回の選挙もそうですけれども、一貫性がないんですよ。要するに、普通に東洋大学を卒業していたと思っていたあなたはですね、ある部分では入学しか書かない、ある報道の調査書には入学と書いて、あるものには書いていない。
その辺の一貫性がないんですよね。書いていたり、書いていなかったり。入学と書いたりり卒業と書いたり。それはやはり普通に考えると違和感ですよね。これはそういった使い分けを複数の人はしないと思うんですよね。学歴を書かなければ一切書かないと、その一貫性がないこと、その使い分け、それは一体何だった?」
田久保真紀市長:「委員長。ちょっと質問の、意図的に私が?私が自身で書いた、つまり自分自身で作成しましたのは選挙公報になりますので、選挙公報の方を見ていただきたい、そのように思っております。以上でございます」
杉本一彦議員:「選挙公報だけではなくて、あなたがその学歴をとられたときのさまざまな、今わかりやすくいうと、そういう報道等の調査票こそ、市会議員のときはどうだったんだって話もしました。あなたの最終学歴の記載に一貫性がないんです。それは一体何なのかなって思って質問しているんですけどね」
田久保真紀市長:「私が作成した公式のものといたしましては、選挙公報というものになります。市議会議員時代から市長選まで選挙公報の記載について私は一貫性があると、そのように考えております。以上でございます」
「戦う相手は東洋大学ではないか」
杉本一彦議員:「一貫性はないんですよ。いろいろ調べるとその時の書き方が違うように、今回の市長選挙だと私は入学と書かれているものがあって、調査書には卒業していたと書かれた。そういったものの一貫性がない。
これはちょっと核心の部分、6月28日、あなたは除籍ということを初めて知るわけですから、これは青天の霹靂でした。あなたが卒業していたと思ったなら、これはものすごく驚いた。私たちだって疑っていたけれども、まさかあなたが卒業していないなんて思っていないから、それが不思議だった。報告を聞いて驚いたぐらいですから。本人であるあなたは物すごく。
ここは核心の大きな一つだと思うんですけれども、7月2日、7月7日のあなたの会見の中で、あなたが言っていた、卒業していたと思ったら除籍になっていた、あるいは除籍になっていたとしても、自身の保証人も除籍の通知は受けていない、卒業証書は手元にある。
すごく大事なことでしょう。これだけ大きな問題に発展している、ここに肝が一つあるんですけれども、これ普通だったら、大学おかしいっすよね。卒業しているあなたが除籍になっているんですから。
あなたが本当に卒業していたというなら、あなたの戦うべき相手は百条委員会でも市議会でもない、司法でもないんですよ。これ、東洋大学なんです。東洋大学にちゃんと、最初から抗議というのはそれは穏やかではないかもしれませんが、これは徹底的にこれはどうなっているんだということを、普通であれば、東洋大学に訴える、これが普通だと思うんですけどね。
東洋大学を卒業していたと思っていたあなたが除籍になっていた。東洋大学とのやりとり、これまでの経過を教えてください」
田久保真紀市長:「6月28日に初めて私が除籍である、卒業していないという事実を知ったことに関しましては、会見のときにも述べたとおり、何よりも匿名の普通郵便の中に、私しか本来知り得ないはずの個人情報である除籍と記載されていたことに、非常に驚きと、あとは不安と、あとは残念ながら怖さというか気持ち悪さを感じた。
それが一番であったということには変わりはございません。また、東洋大学に関しましては、先に百条委員会の方で、恐らく東洋大学の方で照会をかけたということがございますので、それはその照会の結果をもって百条委員会でお調べいただくのはそれがよろしいかと思いますが、私といたしましては、そのときにも、除籍になっている、卒業ができていない、という事実を知った時点で、その卒業ができていないという事実に関して、東洋大学と争う、そのような考えについては全くございません。以上でございます」