自民と維新の政策協議が16日からスタート 政策合意はどうなる?
連立を見据えた、自民と維新の政策協議は16日からスタート。維新側は連立の条件として、「社会保障改革」や「副首都構想」など、12項目を提示。折り合いが付かなかったのは、「食品消費税の2年間ゼロ」、そして、「企業・団体献金の廃止」です。
●日本維新の会 藤田文武共同代表:
「どこまですり寄れるかまた我々の意見を飲んでいただけるか」
焦点の一つは、「企業・団体献金の廃止」です。連立を離脱した公明党は、企業・団体献金を政党本部と都道府県単位の組織に限定する案でしたが、維新の主張は、「廃止」です。
●日本維新の会 藤田文武共同代表:
Q.企業・団体献金の廃止を自民党が飲まない場合、連立は成立する?
「合意は最終最後、お互いが決断し、そして握手するまではどうなるか分かりません」

維新の動きによって、はしごを外される格好となったのが…。
●立憲民主党 野田佳彦代表:
「同じ日にああいう形で進むというのは、これちょっといくらなんでも想像してなかったということです」
総理指名選挙での“野党一本化”に向けた協議は継続中ですが、維新が連立入りへと軸足を移した今、その意味合いは急激にしぼんでいます。
立憲の野田(のだ)代表は、自民が「議員定数の1割削減」に応じるのか、そして、維新の「政治とカネの問題」に対する姿勢に、疑問符を投げかけました。
●立憲民主党 野田佳彦代表:
「私はかつて議員定数削減を条件に、安倍さんとの党首討論、衆議院を解散した経験があります。その経験から言うと、たぶん自民党は飲むかもしれません。でも、私はだまされたと思っています。そんなことをもって連立政権を組むようなことは私はやめた方がいいと思います」
「信なくば立たず」という状況にある(政治とカネの)問題をうやむやにしながら連立入りというのは、今の国民の不信感を増幅するだけではないかと私は思います」

自民と維新の急接近で、立場が一変したのが国民民主党です。
与野党を天秤にかけられる立ち位置は、すっかり維新のものに…。
目まぐるしく変化する政局に、榛葉(しんば)幹事長は…。
●国民民主党 榛葉賀津也幹事長:
「自民党が飲むのか、維新がどこかで妥協するのか、大きな分かれ目ですね。我々は協力する時は協力するということですから、無理やり今の段階で、完全な過半数を超える連立を組むことに私はあまり意味を感じていないんです」
自民と維新の連立協議については…。
●国民民主党 榛葉賀津也幹事長:
「これだけ3つの決して低くないボールを投げて、受ける自民党も取って返すのに、すぐに「はい」ってわけにはいかないから、この政局、野球で言ったらまだ3回表だからね。まだまだこれからですよ、本当に。今日は3回表・ウラの攻防をしっかり見守りたいと思います」

その攻防は、午後3時すぎにスタート。
「議員定数を1割削減する法案の年内提出」に、「企業団体献金の廃止」といった維新からの“高い要求”に、自民はどのように回答したのでしょうか…。
協議終了後、自民の小林(こばやし)政調会長は…。
●自民党 小林鷹之政調会長:
「協議全体として見たときには、大きく前進したと捉えています。限られた日数ですので、しっかりと詰め切っていきたいと、そのように考えています」
協議内容の詳細については、回答を避けました。
●日本維新の会 藤田文武共同代表;
「非常に大きく前進したというところで、まだ合意と確約できる状態に至っていないということですね」
一方で、立憲・国民民主との野党一本化の協議は打ち切ることを明かしました。
●日本維新の会 藤田文武共同代表:
「野党側の枠組みが作れないかというオーダーでしたから21日に行われる総理指名までに間に合うかというと、おそらくもう絶対に不可能だろうと。(政策・理念について)国民民主党は非常に近しいと思うんですけど、立憲民主党は相当遠い距離というのが私の理解でして、それを私たちが主導してまとめていくことに積極的になる理由がないというのが元々のスタンスです」
