清水庁舎のJR清水駅東口への移転・新築案を難波喬司市長か直接市民に説明 静岡市

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JR清水駅前への移転が再浮上した清水庁舎。
きのう、住民説明会が行われました。

植田結衣子アナウンサー
「静岡市役所清水庁舎です。この清水庁舎の新築移転について住民説明会が行われるということで、多くの区民が集まってきています」

 11日行なわれた清水庁舎の移転に関する住民説明会。

 説明会には、難波市長の姿も…。

 耐震性に問題がある現在の庁舎を改修する場合の初期費用はおよそ132億円。

 清水駅東口への移転・新築では、177億円余りとされています。

静岡市の担当者
「価格面においては、新築後は初期費用が改修案と比較して高額であるものの、年間あたりのライフサイクルコストは5.6億円で、改修案の6.3億円を下回りました」

 市は完成後の運用コストが改修案よりも抑えられることや、街づくりの観点から、駅前に移転・新築する方針を固めています。

 ただ、移転をめぐる最大の懸念は、新しい庁舎の建設場所が津波の浸水想定区域にあることです。

地元住民
「桜ヶ丘病院(の跡地)に新しい区役所を移して、まちづくりを始めるのも市民レベルとしては非常にいい案だと思います。なぜなら区役所に行くのに一番安心な場所なんです」

静岡市 難波喬司市長
「まちづくりは清水駅の中心でやるべきだと私は考えておりますし、それについてはすでに十分議論されたと理解しております」

地元住民
「少し反論させてもらいます。さくら病院に通っている人は非常に不安だと言ってました。なぜか、津波がいつ来るかわからないからです」

静岡市 難波喬司市長
「では、私から一言だけ反論させていただきますけど、今どこに人が集まっていますか。それだけ不安であれば、清水駅のところに誰も行けないですよね。河岸の市になんであんなに人が行っているんでしょう。あれほど駅前にあるところはないのではないですか」

2017年

 建設から42年が経過し、老朽化が進む清水庁舎。

 二転三転の議論が始まったのは、2017年のことです。

静岡市 田辺信宏市長(当時)
「活気を取り戻していくには、この日本の30年間の…、聞いてください、聞いてください、ぜひ聞いてください(やじ大きくなる)」

 一度は決まった、駅前への庁舎移転に関する「タウンミーティング」では、津波の浸水想定区域への移転について、市民の不満が爆発。

 駅前に、「清水さくら病院」の移転が決まった時には…。

市民)話している最中はやめさせてくださいよね。

市担当者)やめません

市民)やめない?あなたそれで責任者?

市担当者)はい

市民)市長を連れてきな!市長を!東日本の教訓を全然学んでいませんね。市の方たちは。

静岡市 田辺信宏市長(当時)
静岡市 田辺信宏市長(当時)

11日の市民説明会

その後、清水庁舎は一度は現在の場所での改修が決まりましたが、

 2023年4月の難波市長の就任で、再び潮目が変わります。

 庁舎を駅前に移転・新築した方が現庁舎の改修よりも、“投資効果”が高いというのが難波市長の考えです。

静岡市 難波喬司市長
「庁舎単独ではあまりにもったいないので、民間活用は不可欠だと思っています」

 11日の住民説明会でも、市長は理解を求めました。

静岡市 難波喬司市長
「皆さん、清水庁舎を毎日お使いになるわけです。1000年に1回の(津波で)どうなるかという対応を優先するのか、毎日の利用を優先するのか、どっちかいいかということですね。交通の便が良い、ここがやっぱりまちづくりの中心だと思います」

 庁舎単独での整備の場合、完成までは5年程度、複合施設として整備する場合は、さらに時間がかかる見通しです。

 市はパブリックコメントなども実施した上で、年度内に整備方針を取りまとめる予定です。

静岡市 難波喬司市長
静岡市 難波喬司市長