前市長肝いり「海洋文化施設」白紙に…物価高騰で事業費が70億円以上増額 市長「採算取れない事業はやれない」 静岡市
3月31日、臨時会見を開いた、静岡市の難波喬司市長。市が抱える大型事業のひとつについて、大きな方針転換を表明しました。
静岡市 難波喬司市長(31日):「何とも対処のしようがないということで、やむを得ず契約を解消する方向で協議することになったということになります」
清水区に建設を計画していた、海洋文化施設の着工可否。その結論は、今の計画の“白紙撤回”でした。
静岡市 難波喬司市長(31日):「ずっとやっていたことが、こういうことになったのは本当に残念。物価高騰とか契約書の問題とか、とにかく動きが取れなくなってしまったので、そこはご理解をいただきたい。いずれにしても、本当にこういう事態に至って申し訳ないと思っております」
田辺前市長の“肝いり事業”として、2017年に始まった、海洋文化施設の建設計画。建設予定地は、清水港の日の出ふ頭エリアです。白紙撤回に至るまで、紆余曲折がありました。
根方ゆき乃記者:(2025年5月):「市が海洋文化施設を計画する予定地。市は50億円以上の整備費をプラスして建設することになるのでしょうか」
最大のネックとなったのは、事業費の上振れです。当初は240億円とされていた事業費は、物価高騰のあおりを受けて、70億円以上の大幅な増額に…。
田辺市政のもと、静岡市は事業費のうち169億円を支払う契約を締結していましたが、これに異を唱えたのが、後任の難波市長でした。
静岡市 難波喬司市長(2024年):「正直申し上げると、私は疑問を持っているが、すでに契約が済んでいるので何ともしがたい」
静岡市 難波喬司市長(3月6日):「採算が取れない事業をやるわけにはいかない。契約がおかしい。明らかに契約が適切ではない」
そもそもの契約に問題があると、痛烈に批判していました。そして表明された、計画の“白紙撤回”。今後、事業者側と契約解消に向けて協議していくことになります。
静岡市 難波喬司市長(3月31日):「物価高騰に対して、市も(事業者の)SPCも、対処する方法がないということです。市が負担するにも限度額がある。SPCの負担にも限度額がある」
Q.契約の解消はスムーズにいきそうでしょうか? それとも難航しそうでしょうか。
A.「双方の見解の相違がありますので、それが合意するというのはそれなりの時間を要すると思います」
市は増加した70億円のうち、追加負担できる費用としておよそ32億円を提示。ただ、事業者からは「事業継続は困難」との回答があったそうです。今後、焦点の一つとなるのが、建設予定地の活用方法です。
静岡市 難波喬司市長(3月31日)
Q.今後あの土地をどのように活用していきたいか、決まっていることや検討していることがあれば教えてください
A.「まず契約の解消に向けた協議を進めることで、将来についてはその先だと考えています。海洋に関する博物館機能が必要かということになると、それはこれから議論が必要と思います」
大型事業をめぐる方針転換に、静岡市民は…。
20代女性:「子どもと行きたかったので、なくなってしまったのは悲しいですね」
Q:こういう水族館があったらどうだった?
男の子「いきたかった」
20代男性:「癒やしの施設ができなくなるのは、自分としてもちょっと悲しい」
40代女性:「白紙じゃなくて、考え直すとか、保留みたいな感じにはできなかったのかなって思います」
(4月4日放送)