高校野球静岡大会1回戦 プロ注目の沼津商業・後藤幸樹選手 廃部が決まっている熱海高校最後の夏
夏の高校野球静岡大会は4日1回戦が始まりました。
プロ注目の沼津商業・後藤幸樹選手と、廃部が決まっている熱海高校の最後の夏の行方は。
プロ注目の沼津商業・後藤幸樹は、2番キャッチャーで先発出場。沼津商業は序盤に失点し、6点を追いかける苦しい展開に…。
●後藤幸樹:
「自分が打つからと言って、声を掛けに行った」
その後藤は5回。2アウト、3・1塁のチャンスで、打席に入ると…。右中間を破るタイムリー3ベースヒットで、2点を返し、反撃の狼煙をあげます。さらに、1点を返した沼津商業は、8回。後藤に巡ってきた、逆転のチャンス。
再び右中間を破る2点タイムリー2ベースで、1点差に迫ります。しかし、あと一歩反撃が及ばなかった沼津商業。2安打4打点と大暴れした後藤の夏は、1回戦で終わりました。
●沼津商業 後藤幸樹:
「最後も一緒に泣いてくれてもうこのメンバーで野球ができないと考えると本当につらくて、本当に悔しい。沼津商業の看板を背負ってこれから将来、日本を代表して活躍していける選手になれるように頑張りたい」
一方、沼津工業との連合チームでこの夏に挑んだ、熱海高校。
●熱海高校 田口健太:
「一緒にプレーしてくれて支えてもらってできたのでありがたい」
この大会で、77年の歴史に幕を下ろす熱海高校野球部。部員は3年生のキャッチャー・田口健太選手、ただ一人。
●熱海高校野球部 杉山聖監督:
「16年携わってきたからこそ有終の美を田口に飾ってもらいたい」
熱海高校野球部だった3人の兄を追いかけ、幼い頃からグラウンドで会っていた2人。
●熱海高校3年 田口健太選手:
「ここまで付き合ってもらったので恩返ししたい。有終の美を飾れたら」
監督に夏の1勝を―。晴れ舞台で迎えた田口の第1打席。ここはセカンドゴロで凡退。ただ、田口は守備でもチームの要。1年生エース・勝亦(かつまた)をリードし、三振を奪います。しかし。
清水東打線につかまり、いきなり4失点。続く2回以降も、沼津工業・熱海はピンチの連続。すると、田口はエース・勝亦のもとへ。ここはショートゴロに打ち取り、最小失点でピンチを切り抜けます。点差は8点。少しでも長く、最後の夏を。
●熱海高校3年 田口健太選手:
「笑って終わりたいなと思ったが、結果が結果なので悔しい」
●ミーティング:
「杉本と田口はいろんなことがありながら一人で続けてきて、最後はうまくいかないことの方が多かったけど、二年半続けてやってきたことをこれからも自分の人生に生かしてほしい」
支えてくれた家族にも感謝を伝えます。
●田口:
「三年間、支えてくれてありがとうございました」
●父:「はい、お疲れさん」
●田口:「泣くなよ」
●母:「頑張ったね」
杉山監督は、あるものを準備していました。
●杉山監督:
「本当は最後の最後にこれウイニングボールなって渡したいんだけど、負け試合だから、きょうの試合のボール。大事にしろよ」
熱海高校野球部は田口選手の引退で部員がゼロに。
野球部は廃部になり、杉山監督もこの夏で勇退です。
●田口選手:「長生きしてくださいね」
●杉山監督:「うるせえ、長生きか、長生きできれば良いけどなあ。もうこの1年間でクタクタ」
●田口:
「続けてきた経験が自分の人生の中で役に立つときが来ると思うので、諦めずにやり続けられたのは良いことだと思う」
高校野球に捧げた青春。どんな逆境でも全力でやり抜くことの大切さを教えてくれました。