大道芸W杯の裏側① 15歳でチャンピオン・アラン少年は2児のパパに 4年ぶりに海外アーティスト参加 /ニュースの現場
静岡の秋の風物詩、大道芸ワールドカップ。今年は30回の記念大会でした。現場の熱気をお届けします。
1992年「人の集まるまちづくり」をコンセプトにスタート
1992年、「人の集まるまちづくり」をコンセプトにスタートした大道芸ワールドカップ。
回を重ねるごとに規模が大きくなりました。空高く飛び立った飛行物体で演技。すごいスケールです。
30回目を迎えた今年は、4年ぶりに海外アーティストが参加。日本を含む8カ国、52組100人以上が参加。その中には歴代のワールドカップチャンピオンも出場しています。
15年ぶりの再会
伊地健治アナウンサー:「ここは駿府城公園の中のパフォーマンスポイント、見覚えのある方がいます。そのころはイケメンの少年でした」
そのときの映像がこちら。当時13歳のアラン少年。見てくださいこの甘い笑顔、2年後の大会で頂点に立ったのです。
伊地アナ:「アラン少年があんなに立派になったのは感激です。非常に進化してますね、小刻みなステップを振りながらのジャグリングです」
アランさんの成長ぶりに驚きましたが、こちらも驚きました。一緒のステージで演技している女性。なんとアランさんの奥さんです!
演技終了後の2人に直撃インタビュー。私、アランさんとはおよそ15年ぶりの再会です。
妻のベロニカさん:「ベロニカです。結婚して9年。子供は2人いるよ」
Q.大道芸ワールドカップに出場する理由は?
アランさん:「何回も静岡に来ているけど、いつも静岡の人が温かく迎えてくれて、1度も緊張せずに演技が出来た本当に大好きな街だよ」
ベロニカさん「私も日本が大好きよ」
2人ともお寿司が大好きだそうです。アランさんは最終日まで静岡のステージに立ち続けました。
支えるボランティアは600人
今回、アランさんの通訳を担当しているのは、静岡市出身の大野さん。10月、イギリスの大学を卒業して静岡に戻って来たそうです。
実行委員会通訳担当 大野綸真(さとみ)さん:「中学・高校が駿府城公園の近くで、大道芸を見る機会が多かった。生まれてからずっと1番静岡で大きなイベントというイメージ。お手伝いできることがあれば、通訳を担当したい気持ちだった。通訳のスタッフは県外からたくさんボランティアとして来ている。みんなで静岡の街を盛り上げていきたい。みなさんが楽しんでいるのがすごくうれしい」
およそ600人のスタッフやボランティアが大会を支えているそうです。
2017年のワールドカップチャンピオン 張海輪さん
こちらも多くの観客が集まっていますが、演技をしているのは個性的なお面をつけている張海輪(ちょうかいりん)さん。とにかく高いところに登る張さんは、2017年のワールドカップチャンピオン。
素顔はこんなに素敵なナイスガイ。長年日本に住んでいて、日本語もお上手です。
張海輪さん:「失敗はないから、みなさん楽に見てくれるとうれしいです。僕はずっと大道芸ワールドカップに出場しているみなさんの応援が、本当に感謝している。特別な感情があります。静岡大好き」
スペクタクルショウ「SPARK(スパーク)」
30回目となる今回の大道芸ワールドカップin静岡。それを記念して行われているのがスペクタクルショウ「SPARK(スパーク)」です。
大道芸ワールドカップにも出演経験のある実力派アーティストや市民パフォーマーなど総勢50人が、参加した客を巻き込んで、この場限りのステージを繰り広げました。
こだわったのは『4日間開催』
大盛況の大道芸ワールドカップですが、近年はいろいろなことがありました。
2018年は日本を含む24カ国102組のアーティストが参加しましたが、2020年と2021年は新型コロナの影響で中止に。
去年は、当時のプロデューサーが外国人への差別的発言で解任。国内アーティストだけで、2日間開催されました。今年は、52組と2018年のおよそ半分の規模ですが、4日間の開催にこだわったという実行委員会。
大道芸ワールドカップ実行委員会 猪股宏光委員長:「国内に大道芸イベントはたくさんあるが、2日間開催がほとんど。4日間開催だといろいろな面で負担。「4日間やってよ」とたくさんお声がけいただいたので、ちょっとでも報いることができたらと思って、がんばった」
(11月4日放送)