大道芸W杯の裏側②観客を「見る側」から『見せる側』に…2子と来日ニーニョさん「大道芸は静岡の遺産」 /ニュースの現場
卓越したジャグリングの技を披露しているのは、アルゼンチンからきたニーニョさんです。彼のステージでは観客の笑顔が絶えません。ショーの感想を聞いてみると…
観客「すごく面白かったです」
観客「みんなを巻き込む。めちゃくちゃ面白い」
観客が「見る側」から『見せる側』に
彼のショーの最大の特徴は、ついさっきまで観客だった一般の人が、いつの間にか、ショーをみせる側になってしまうこと。
上着を預けられたこちらの男性は…。
男性:「急に、知らない間にやらされてました。ちょっと恥ずかしいですけど、楽しいですね」
および腰のこちらの男性も…。気が付けば、ピンポン玉を口に入れて飛ばすことになり…。
お客さんと一緒になってショーをつくりあげていくんです。
舞台に上がった観客:「いろんな方が出ているのを見て、まさか自分がと思いましたけど、楽しめたかなと。海外の方が来て、それを間近で見られる機会はほとんど無い。(大道芸が)戻ってきたというのはうれしい」
2人の娘と来日
ニーニョさんに話を聞くことができました。
伊地健治アナウンサー:「久々に静岡に来たニーニョさんにとって、静岡とはどんな場所?」
ニーニョさん:「コロナという期間を越えて、最初に開催された大道芸に、大きな意味を感じてる。人が街に出て、集まって、ひとつになることが大事なんだ」
ニーニョさんのパフォーマンスを手伝うのは、長女のフワナさんと、次女のリナさんです。ショーの音響を担当するのが長女のフワナさん。記録のための撮影を担当するのは、次女のリナさん。
ニーニョさん「小さい頃から一緒に世界中を旅しています」
伊地アナ:どんなお父さんですか?
長女フワナさん:「最高のお父さんよ」
次女リナさん:「とてもいいお父さんです」
長女フワナさん:「パパのショーはジャグリングだけじゃなく、コメディな部分も多いの。そのバランスで多くの人を魅了しているんだと思うの」
2人は初めて日本にきました。お気入りの食べ物が…
長女フワナさん:「とってもおいしい。(おにぎりは)サケです」
長女のフワナさんは、日本のアニメやキャラが大好き。
長女フワナさん:「私 ハローキティの大ファン。家にもたくさんいるし、どれも超かわいい」
次女リナさん:「私はすし。あとは…チョコラテ あとピザ味のポテトチップス、大好き」
ニーニョさん:「西洋人にとって、日本に来ることは夢なんだ。みんな日本のことを知りたがっている。そんな時に日本に行くことが決まって、『パパ! わたし一緒に行きたい!』って。日本は車、通り、音、人、食べ物すべてが違うので、2人にとっては冒険なんです」
通訳ボランティアの小沢さんが一緒に
ニーニョさん家族が安心できるように、通訳ボランティアが帯同していました。2010年から毎年参加してきた小澤さんです。
通訳ボランティア 小澤江美子さん:「久しぶりですね、これだけ人がいるのも。このままなくなっちゃうのかなと思った。でも、いろんな人の力で、再開できて感謝という気持ち」
ニーニョさんの滞在期間中は、小澤さんたちがずっとケアをしています。一緒にいれば文化の違いも。
ニーニョさん:「(スペイン語)」
小澤さん:「人が誰もいなくて、人も車も誰も通らないのに、みんなでちゃんと信号を守っているのがびっくりしちゃうと言ってます」
この日、ニーニョさんは3公演を行いました。最後のパフォーマンスでも多くの観客が、舞台に参加していました。
ニーニョさん:「目を見て笑ってくれている人とかね、直観ではなくて、参加してくれそうな人を見つけているんだ。世界どこに行っても笑いが起きるんだよ。大道芸ワールドカップは静岡の遺産です。こころからありがとうございます」
(11月4日放送)