にぎわい戻ったが…なぜ? つかまらないタクシー 乗り場には長蛇の列 昼間にシフトした会社も
伊地アナ:「静岡駅北口のタクシー乗り場です。いま夜の8時20分を過ぎたあたりですが、タクシー乗り場には10台以上のタクシーが待機しています。ただ、この後の夜遅い時間のタクシーの事情に、いま変化が起きているようなんです」
週2回、必ず飲みに行くという男性は…。
50代 静岡市民:「前は本当にタクシーで困るということは(なかった)。それこそこの時期の忘年会 金曜土曜はタクシーはあったが、普段は全然ひろえない。今まで両替町で飲んで、すぐタクシーで帰れたものが、わざわざ駅まで行かなければいけない」
夜のタクシーに異変?
夜のタクシーに異変が起きているんです。
きょう(9日)午前2時半、静岡駅北口のタクシー乗り場には、タクシーを待つ行列。30人ほどが並んでいました。一体何が起きているのでしょうか?
タクシー会社に話を聞いてみました。静岡市葵区の「静岡ひかりタクシー」。現在50台弱のタクシーが稼働しています。
伊地健治アナウンサー:「街にタクシーがいなくなったとか呼んでも断られるとか、夜なかなかつかまらない話を聞くが…」
静岡ひかりタクシー 泉真社長
「弊社の場合は朝の8時から11時ぐらいが一番忙しいです。午前の」
コロナ禍で、夜の利用客が激減。昼の稼働に光明を見いだしたのです。
静岡ひかりタクシー 泉真社長:「午前中、病院の開いている時間帯に動く。お年を召した方々が、ひかりさんがいてくれるから病院にいける、買い物に行けるという方々が、日常的におおげさでなく毎日のように乗ってくれる方もいる」
夜の利用客が激減したコロナ禍にタクシーを利用してくれたのは、地元の高齢者たちでした。静岡光タクシーでは、いまもニーズに応えるため、昼の稼働をメーンにシフトを組んでいます。
伊地アナ「全体の業績としても、コロナ禍というのはかなり落ちた?」
静岡ひかりタクシー 泉真社長:「業績ですか? 落ちたというより、どこかで諦めなければいけないのかなって、本当に思ったくらい苦しい時代でした」
伊地アナ「激減した収入。ただそれを支えてくれたのが地域のお客さんだった」
静岡ひかりタクシー 泉真社長:「本当にその通りです。地元のお客様に支えてもらったので、恩返ししていかなきゃなと。私たちに受け入れられるキャパがある。(予約を)断らなければいけない状態は、もしかしたら続くのかもしれない」
ようやく戻ってきた街の賑わい。一方で、今までとは違った年末になっているようです。
(12月9日放送)