“令和の米騒動”の中…続々オープン「おにぎり専門店」 「おむすびトレーラー」が1日に使う米は10キロ 静岡・磐田市

 コメ価格の高騰が続く中、静岡県では今、意外な現象が起きています。「おにぎり専門店」が、続々とオープンしているんです。

石上雄基ディレクター:「磐田市内の県道を走行しています。道路沿いのスペースにトレーラーの台車の部分が置かれています。側面には『おむすびトレーラーすぎざき』と書かれています」

“令和の米騒動”の中…続々オープン「おにぎり専門店」 「おむすびトレーラー」が1日に使う米は10キロ 静岡・磐田市

 静岡県磐田市に、5月オープンした「おむすびトレーラーすぎざき」。実は、運送会社が経営しています。

杉崎運輸田中好美さん:「私たち運送会社なので、何か運送会社を地元の皆さんにアピールできることはないかということで、トレーラーの台車を改修して、おむすび屋さんにしました」

 トレーラーの台車を改造した店舗には、厨房もあり、開店前には5台の炊飯器をフル稼働させて、ごはんを炊いていました。

“令和の米騒動”の中…続々オープン「おにぎり専門店」 「おむすびトレーラー」が1日に使う米は10キロ 静岡・磐田市

午前10時開店

 営業時間は、平日の午前10時から午後3時まで。この日も、開店直後から多くの人が来店していました。

来店客浜松市から:「いつも通勤で通る道なんですけど、看板が気になっていたものですから、初めて寄ってみました」

来店客磐田市から:「ずっと気になっていて、話のタネに友達から紹介されたので来てみました。おいしそうで楽しみです、食べるのが」

“令和の米騒動”の中…続々オープン「おにぎり専門店」 「おむすびトレーラー」が1日に使う米は10キロ 静岡・磐田市

 店頭に並ぶおにぎりは15種類、価格は220円から300円です。近くにある豊岡梅園の「20年物の梅干し」を使った「梅」や、北海道産の昆布を使った「しそ昆布」などが売れ筋です。

“令和の米騒動”の中…続々オープン「おにぎり専門店」 「おむすびトレーラー」が1日に使う米は10キロ 静岡・磐田市

来店客磐田市から:「おいしいですね。ごはんの味というか、ごはんの感触もいいし、昆布もしっかり弾力があっておいしいです」

来店客浜松市から:「昆布の味がして、すごくおいしいですね。このコメがちょうどぴったりの味かなと思っています。おいしいです」

おにぎり専門店は5年で倍増

 大手グルメサイト「食べログ」に登録された、全国のおにぎり専門店の数は、この5年でおよそ2倍に。元々こちらの会社では、所有する土地や車両を有効活用する視点から、去年の夏ごろから、おにぎり店の開業を計画していたそうです。

 しかし、ちょうどその頃に始まったのが、“令和の米騒動”でした。

杉崎運輸田中好美さん:「おむすび屋さんは、とにかくお米が命だと思うので、安定した供給が望めないと開業できないということがあって、そこが一番苦労した。地元のJAに相談して、にこまるだったら大丈夫だよと返事をいただいて、おいしいこともあって、にこまるを選びました」

“令和の米騒動”の中…続々オープン「おにぎり専門店」 「おむすびトレーラー」が1日に使う米は10キロ 静岡・磐田市

 使っているのは、県内産の「にこまる」。もちもちとした食感で、冷めても硬くならないと評判です。店では、毎日およそ10キロの「にこまる」を使って、200個のおにぎりを販売しています。

“令和の米騒動”の中…続々オープン「おにぎり専門店」 「おむすびトレーラー」が1日に使う米は10キロ 静岡・磐田市

杉崎運輸田中好美さん:「気軽に誰でも入って来られて、(磐田市)豊岡地区のオアシスみたいな場所になっていければいいなと思っています」