高校生が考案 遊びながら防災の知識を身に付ける「防災すごろく」 すでに小学校の授業で活用

地域の防災意識を高めようと高校生が「防災すごろく」を作成しました。一体、どんなものなのでしょうか。
牧之原市にある榛原高校。
3年生の3人が考案し作成したのが地震が発生することを
想定した防災すごろくです。
およそ2年かけて改良を重ね去年10月に完成しました。
好沢海詩さん(3年)
「まずは身近な小学生とか中学生にこのすごろくを通して、ゲームを通して楽しく学んでもらって、それを高齢者に広げてもらいたいと思った」
すごろくは事前準備と地震発生後の2パターンあり、持っているポイントを使いアイテムを手に入れたり、避難中のトラブルに対応したりします。
乾パンかお菓子か
久須美舞記者
「早速5ポイントで防災バッグを買うというイベントがあるので買います」
マスには「家具を固定した」「携帯用トイレを準備した」など防災に役立つ情報が書かれています。
さらに、プレーヤー同士で話し合いをするマスも。
お菓子か乾パン、どちらを避難所に持って行くか選択します。
女子生徒(乾パン)
「乾パン。長持ちしそう。お菓子より」
男子生徒(お菓子)
「普段食べているものの方が落ち着くし、そっちの方がいいかなって」

地震発生
高塚結友さん(3年)
「(アラーム鳴る)タイマーが鳴ったので地震発生ということでシートを裏返してください」
地震発生後は食料品のアイテムと引き換えにさいころを回します。
男子生徒
「話し合い①でお菓子を選んだ人はすぐにお腹がすいてしまった。3マス戻る」
最終的にポイントが多い人が勝者となるこのすごろく。
時間制で、ゴールのマスがないことも特徴の一つです。
高塚結友さん(3年)
「災害に終わりがないと考えているので今回ゴールを作らずに時間で区切るようにした」
男子生徒
「お菓子は腹持ちが悪いとかそういうデメリットを知れてすごく身になったし、ゲームとしても楽しかったので良かった」
久須美舞記者
「みんなで話し合うといろんな意見が聞けるので良い機会になったなと思う。頭を使いました」

すごろくは市内の小学校の授業で活用されていて、1月には、高齢者や障害のある人などが遊べる福祉版も完成しました。
また、この活動は全国364チームがエントリーした高校生MIRAI万博で最優秀賞に選ばれていて、3人は31日に大阪・関西万博で発表するということです。
好沢海詩さん(3年)
「もし地震が起きたときに、このすごろくのゲームの内容を思い出して、実際に行動をとってもらいたい」
