世界遺産の隣で2度目の『世界一』(後)…クラフトビール「早雲」4種類のホップで味わいのバランスを 静岡・伊豆の国市「蔵屋鳴沢」
世界一に輝いたビール、どのように作られているのでしょうか?
「反射炉ビヤ」醸造長、山田隼平さん:「こちら仕込み設備タンクとなりまして、4つ全てのタンクを使ってビールを仕込んでいく」
伊地健治アナウンサー:「これ全部使うんですね、一つのビールを作るのに」

まずはこの糖化タンクで60度から70度のお湯と粉砕した麦芽を入れて麦汁を作ります。ビールによって入れる麦芽を変えるそうです。次のタンクでそれをろ過。3番目のタンクで、ろ過した液体を100度で煮沸します。煮沸することで、麦芽に含まれる微生物や不純物を除去することができるそうです。
山田さん:「今回のポイントなるホップですね、香りと苦みを出すために沸騰している最中に入れるという」
伊地アナ:「ここで初めてホップが入るんですね、麦汁のままだとちょっと甘いジュースみたいな感じですよね?そこにホップが入ってだんだんビールの味、香りになっていくと」
麦汁のままだと甘いジュースのような感じ。そこにホップを入れることでだんだんビールの味、香りになっていくんです。ここで入れるホップの種類や量でビールの仕上がりが違ってくるのです。

そして、4番目のタンクで不純物を取り除き、麦汁を急速に冷やして発酵タンクへと移されます。1~2週間、発酵、そして熟成。全工程、およそ1ヶ月でビールが完成します。こちらのタンクは早雲が入ったビール、8月4日に仕込んだものです。
伊地アナ:「そろそろ飲み頃ですか?」
山田さん:「そうですね、発酵は終わっているので追加のホップを加えて、さらに香りを華やかにする工程をこの後おこないたいと思います」
伊地アナ:「追加のホップを加える?」
ここが最大のポイント

「追いホップ」で味わいのバランスに変化が、香りもマイルドに
山田さん:「最近、はやりのアメリカンスタイルになると、低温のタイミングで、20度のタイミングで投入。という事を行います。そうすると香りはそのままに苦みは出来るだけ抽出しないという方法が行えるという事になります」
追いホップをする前と後でどんな違いがあるのでしょうか?まずは投入前のビールを試飲させてもらいました。
伊地アナ:「とてもいい香り。ウエディングドレスをまとったビールそんな若々しい感じ」

いよいよ追いホップを投入。でもその前に大事な作業が。発酵が終わり沈殿した酵母などの濁りを取っていきます。こうすることで雑味がなく、よりクリアな味になるそうです。
伊地アナ:「いよいよこれが投入するホップですね」
山田さん:「4種類の柑橘のアロマが感じられるホップをブレンドしてたっぷり加えていきたいと思います」
伊地アナ:「最初に嗅がせてもらった「モザイク」以外にもあるんですか? この辺の配合はちょっとずつ変えたりしたんですか?
山田さん:「はいそうですね。少しづつ変えて今回の配合にたどり着いた感じです。
では私もホップを投入する所を見届けます。
伊地アナ:「なんかビールが喜んでいる感じがしますね、バケツ一杯のペレットが入りました」
山田さん酸素が入らないようにしめてあげます。
ビールは酸化が大敵。ここで二酸化酸素も注入して酸化を防ぎます。さあ、投入後どのような味に変わったのか・・・

伊地アナ:「さっきより香りがマイルドになったような気がしますね。味変わりますね。香りがすごく強くなるのかなと思ったら、香りはむしろ華やかなんだけどまとまってきた感じですね」
山田さん:「もう少し時間がたっていくとさらに香りも変わっていくんですけど4種類のホップが入ることによって味わいのバランスが変わったという考え方になるので」
ここから1週間から2週間、熟成。さらに味と香りのバランスを整えたら完成です。では早速出来上がった世界一のビール「早雲」いただきます。
伊地アナ:「これが世界一の味と香りです。おいしいです」

ビール通じて伊豆の魅力を届けたい
海外の方の反応は? こちらはカナダ出身で浜松在住のピエールさん。ピエールさん、なんと…。
ピエールさん:「浜松から歩いてきた…色々なブリュワリー行った。最初は掛川、静岡、きのう沼津、きょうはここ、あしたは伊東。最後は電車で帰る。ビールトレッキング」
そんな楽しみ方もあるんですね

伊地アナ:「今後どういう展開を考えてますか?」
山田さん:「今回世界に認められたビールが2種類出来たという事で、さらにこれを色んな方に届けて伊豆って素晴らしい場所だな、伊豆の魅力を届けていきたい。思いを考えておりますね」

今後は缶ビールを新たに製作してより多くの方に届けていきたいと考えている。その期待は、反射炉ビヤを販売している店も。こちらは伊豆長岡温泉にある酒屋。
松井酒店 松井まり子さん:「期待しています。この早雲さんのビールはお土産にあげたことがあるんだけどすごくおいしいって、まろやかで飲みやすい、世界に通じるんですね。地元のビール素晴らしいです。発信して来ていただきたいです」

さらに宿泊施設も
スタッフ 山田清彦さん:「盛り上がる起爆剤のひとつになってくれれば、うれしいなと思います」

蔵屋鳴沢の稲村社長も熱い思いを持っています。
蔵屋鳴沢 稲村浩宣社長:「最終的にはこの伊豆の土地の良さを感じていただけながら、ここに来ていただけるお客さんを増やしていきたい。よりおいしいビールを地域の皆さんにも、日本・世界の皆さんにも届いたらうれしい」
