原油高の影響さまざまに クリーニング店「ハンガーやビニールも心配」 入浴施設は休業 シラス漁は共同で 静岡

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 イラン情勢による原油高の影響は、静岡県内でも多くの業界で影響が出ています。

解禁されたばかりの「シラス漁」  

 行列の先にある、お目当ては、とれたての生しらす丼。新鮮な生シラスを、炊き立てのごはんに贅沢に盛り付けています。

客:「プリプリな感じが違いますよね。おいしいですね。初めて食べたんですよ」

客:「何もくさくなくて、苦みがなくて甘くておいしい。ここに来なければ食べられない」

 港の周辺にある、生しらすや釜揚げしらすを販売する専門店にも開店と同時に列ができます。3月21日に解禁された、駿河湾でのシラス漁。

 2隻の船で網を引く二艘引きが、用宗のシラス漁の特徴。シラスを素早く港に運ぶ運搬船と合わせて3隻で漁を行います。一艘引きと比べると3倍の燃料代がかかりますが、水揚げから最短15分でセリにかけることができるメリットがあります。本来はそれぞれの船が沖まで出てシラスを探し回りますが、この日は様子が違いました。すべての船が向かったのは、港から3キロほど、近場の漁場です。いったいなぜでしょうか。

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清水漁協用宗支所 増田新支所長:「ホルムズ海峡の封鎖で、燃料(軽油)の供給ができていない状態が続いていて、今ある燃料を、細く長く使うために操業も工夫してやっている。(今は)プール操業にして、なるべく燃費よく使うために、操業を考えてやってくれている。今回は特別ですね」

 プール操業とは、共同で漁をして、水揚げしたものを均等に分け合う制度。軽油が高騰し、供給不足になっていることから船主同士が相談して、3月21日の解禁から実施しています。

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クリーニング店「ハンガーやビニールの値上がりも心配」

 原油高の影響はほかにも。

佐々木沙羅アナウンサー:「緊迫するイラン情勢。原油価格の高騰はクリーニング店にも影響しています」

 県内を中心に、およそ80店舗を展開する「ピュアクリーニング」。今はちょうど、冬物から春物への衣替えシーズン。クリーニング店にとって、1年を通じて最大の繁忙期です。

ピュアクリーニング 小板聡明営業本部長:「今、77℃。これが80℃くらいの熱で洋服を乾かしている。1日これを朝から晩までクリーニングしている」

 乾燥機やスチームアイロンなど、「蒸気」が欠かせないクリーニング店。蒸気を発生させる「ボイラー」を稼働させるため、多い時で月に4000リットルほどの重油を使用します。

ピュアクリーニング小板聡明営業本部長:「重油も(2月から)約1.5倍上がっているし、刻一刻と、仕入れ値が上がっている。この短期間でこれだけの影響を受けたのは初めて」

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 衣類を包むビニールやハンガーなどの石油製品も、原油価格高騰のあおりを受けています。

ピュアクリーニング 小板聡明営業本部長:「(ハンガーなどの)資材も今のところは影響を受けていないが、3カ月後、新しく仕入れる分がどこまで上がるかが見通せていない」

 影響が長期化すれば、ハンガーなど次回仕入れるときには値上げしている可能性も…。

 一方で、ボイラーに使う重油や、配達で使う車のガソリンなど、原油価格の高騰が繁忙期を直撃したことは、利益を圧迫する大きな痛手に。顧客離れに直結するといい、クリーニング代の値上げも難しいといいます。

ピュアクリーニング 小板聡明営業本部長:「一刻も早くこの事態が収束して、昔みたいな安定的なエネルギー供給ができるようになるといいなと心から思っている」

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憩いの場の入浴施設も

 浜松市が運営する、三ケ日総合福祉センター。施設内の入浴施設「いのはなの湯」は、3月25日から営業休止となりました。

三ヶ日総合福祉センター 加藤雄三館長:「こちらが『いのはなの湯』の受付。普段は番台さんがいるんですけど、こちらが受付になります。本日から休みということで、休止中と掲示をさせていただいた状態でございます」

 番台に貼られたお知らせには、「国際情勢の悪化により燃料、重油の確保が困難になり」、「当面の間、営業を休止」するとの記載が…。

三ヶ日総合福祉センター 加藤雄三館長:「毎週だいたい1000Lずつ重油を(業者に)入れてもらっていたのですが、それがその通り入れられるかどうか分からないという連絡があったのが経緯になります」

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 普段なら、入浴客でにぎわう館内は…。

三ヶ日総合福祉センター加藤雄三館長:「普段だいたい70人~80人くらい利用者がいるんですけど、しばらくお湯を抜いて、ボイラーのお湯はデイサービスの方で使うことにしました」

 入浴施設のほか、併設されている高齢者向けのデイサービスも含め、施設全体で1日に150リットルの重油を消費(一般向け入浴施設100L デイサービス50L)。一般向けの入浴施設での使用をストップすることで、節約した重油をデイサービスでの使用分に充てることにしたそうです。

三ヶ日総合福祉センター 加藤雄三館長:「(業者から)たまたま1000L今回あるのでと入れてもらった。ただ4月以降は(重油を)確保できていないそうです。10日~2週間は十分、デイサービスだったらいけるんじゃないかなと」

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 こうした状況に、市の担当者は…。

浜松市浜名福祉事業所 鈴木麻子副参事:「今までこういった状況は私が知る限りで初めてで、今回の場合は本当に先が見えないので、いつまで休止になるのかこちらも分からない状況で、本当に利用者の皆さんにはご迷惑をおかけしますが、こんな状況ですのでご理解いただければと思います」

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