「人件費がさらに上がるのは厳しい」 静岡県内の最低賃金が15日に57円引き上げ 厚労省は中小企業や小規模事業者に対し助成金
静岡県内の最低賃金が15日に57円引き上げられます。県内の中小の事業者はどう備えているのか取材しました。
11日、富士宮市で行われたイベント、「LAND ROVER CHEERS 78」。ランドローバー愛好家が集まり、キャンプを満喫する中、イベントを支えていたのはー
●20代:「普段は調理専門学校に行っている。」
●40代:「普段は製薬工場でオペレーターをやっている。富士宮マッチボックスというサイトで応募した。」
富士宮マッチボックスは、「1日だけ、数時間だけ働きたい人」と、「短期間だけ人手がほしい事業者」をつなぐ求人サイト。
富士宮市が、Matchbox Technologiesに運営を委託し、去年8月にスタートしました。
●富士宮市企画戦略課:
「働きたいのに働けていない人がいることを受け、魅力的な仕事と多様な働き方の選択肢を提供し、地域を活性化させるために始めました。」
これまでに利用した人は、延べ2000人以上。
●会社員(40代):「近くで、空いている時間で、(仕事が)あったので。」
●オペレーター (40代):
「本業にプラスして副業で、少しでもお金を稼いで趣味に回したいと思い働いている。」
本業が休みの日や、子育ての合間に働くことができ、さらに、労働環境が気に入れば、継続的な雇用につながるケースもあるといいます。
●会社員(40代):
Qどんな仕事を頼まれている?
「本部でお客さんの受け付けや、物販の販売をやっている。(初めに)やり方を優しく教えてもらった。楽しく簡単にやらせてもらっている」
この日のイベントでは、来場者の案内や商品の販売まで、様々な業務を単発のアルバイトが担っていました。
●LAND ROVER CHEERS 運営 篠原聡志さん:
「単発のアルバイトは、その時に必要な人員や、『あと1、2人ほしい』ということが生まれるところに対して、隙間をピタッと埋めてくれるところが良かった。」
近年、こうした働く側、雇う側の細かなニーズに合わせた働き方が広がる一方、双方に大きな影響を与えるのが、15日から施行される最低賃金の引き上げです。
静岡県内の最低賃金は、現在の1097円から57円引き上げられ、1154円となります。最低賃金で1日5時間働いた場合、賃金は、改正前より285円アップ。週3日、月12日働くと、1か月でおよそ3400円収入が増える計算になります。
一方で、人を雇う側からはー。
●静岡高松ほるもん焼き 山口商店 山口晋司店長:
「かなり厳しい。半年間で肉は1キロあたり約1000円上がっている状況で、人件費がさらに上がってしまうと、利益が無くなってしまう状態。今のメニューの値段だと厳しい。」
そう話すのは、静岡市で焼き肉店を営む山口さん。
鮮度が自慢の豚ホルモンと、静岡県産の地酒を売りに、2月にオープンし、ようやく店が軌道に乗り始めたところでした。
●静岡高松ほるもん焼き 山口商店 山口晋司店長:
「アルバイトの労働時間を減らして、自分たち(社員)が負担をし、作業をするなどして、頑張っている。」
こちらの店では最低賃金の引き上げを前に、時給を既に100円引き上げました。
アルバイト全員の総労働時間は、月80時間から90時間ほど。時給の引き上げによって、単純計算で月におよそ8500円支出が増えることになります。
●静岡高松ほるもん焼き 山口商店 山口晋司店長:
「もう少し(アルバイトの時給を)上げてあげたいという気持ちと、お店の継続もあるので、そこがアンバランスで不安になったり、頑張らなくてはいけないと思っている。」
厚生労働省は、中小企業や小規模事業者に対し、最大600万円の助成金を支給するほか、税制や金融面からも支援するとしています。