別人の検体を検査か…必要がない前立腺の摘出手術で後遺症 別の患者は治療遅れリンパ節に転移 静岡県立総合病院
静岡県立総合病院は、7月本来手術の必要がない男性の前立腺を摘出する医療事故があり、男性に後遺症が残ったと発表しました。
病院謝罪
「心からお詫びを申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」
県立総合病院によりますと、前立腺がんの診断を受けた静岡市内に住む60代の男性が、7月13日に前立腺の摘出手術をしたところ、尿漏れなどの後遺症が残りました。しかし、男性には本来、手術が必要な悪性腫瘍はなく、手術前に誤った診断結果が伝えられていたということです。
病院が事故調査委員会を設置し、原因を調べたところ、4月に行った前立腺がんの検査で、悪性腫瘍のある80代の別の男性患者と検体が入れ替わった可能性が否定できないことがわかりました。
80代の男性は、およそ5カ月治療が遅れ、その後、リンパ節への転移が見つかったということですが、現在はホルモン療法で治療を続けています。
病院側は、2人の患者と家族に謝罪をしたといい、慰謝料などを支払うことを検討しているということです。