知事の議会軽視発言?に対し県議会から県職員に注文「今回のような発言をした場合には職員が勇気を持って訂正を」 静岡県議会総務委員会


川勝知事が静岡県議会への説明なしに、施設整備の方針を経済界に話した問題。25日はその用地などに関して 委員会質疑がありました。

川勝知事 県庁 12日:
「三島を拠点にしまして、富士山、それから伊豆半島両方に出入り口ができるので、そこに東アジア文化都市の発展的継承センターのようなものを置きまして、今土地を物色していると。実際は国の土地を譲って頂こうということで、今詰めの段階に入っておりますけども。」

この発言を巡り、県議会では23日文化観光委員会が開かれ、県の担当職員は「まだ検討できる環境には至っていないと認識」「正式に決まったものではない」としました。

25日の総務委員会

 そして、25日開かれた総務委員会では、川勝知事が「詰めの段階」と話した「国の土地」についての質疑がありました。

 この”東アジア文化都市の継承施設“は、三島市の検察庁跡地が候補地としてあがっているようです。

京極仁志経営管理部長:
「三島市長から知事に、三島駅北口の国有地に関する情報提供がありました。これを受けまして、1月以降、東海財務局などに出張し、土地の状況について情報収集を致しました。4月24日には知事が東部地域出張の際、現地を視察しております。」

 25日の総務委員会では、今年4月実際に知事が現地を視察していることも明らかになりました。

 ただ、「東アジア文化都市の継承施設」として利用する案は、今月3日県幹部との打ち合わせで、知事の口から初めて出てきたと言います。

赤堀慎吾委員:
「一定の職員は承知をしていたことだと。ということはつまり、このことについて承知をしていなかったのは議会だけだってことでいいですか?」

京極仁志経営管理部長:
「知事としてのアイデアといいますか、主に私たちが承ったわけですけども、それを実際に具体的に検討する段階には至っていなかったわけですから」

静岡県議会 総務委員会
静岡県議会 総務委員会

河原崎聖委員:
「アイデアというか思い付きの段階で、その思い付きが形になるかどうかを調べているっていう段階ですよね。で、それもちゃんとまとまるかどうかもわからない。という段階で、「詰め」とかって言ってしまうという。まあ、そういう人間だということは、我々以上にお近くに仕えてらっしゃる皆様が、ご承知のはずなんです。少なくとも現時点では詰めではない。それについてはしっかりと訂正をする。そして話した相手には謝罪をする。その必要があると思いますがいかがでしょうか」

静岡県政策推進担当部長室 石川英寛部長:
「まずはそういう話をしっかりいただいたということを、知事にお伝えしなければいけないと思っています」

県議会からは、県職員に対して、こんな要望も出されました。

鳥澤由克委員:
「政策の未決定事項については、知事が今回のような発言をした場合には、周囲の職員が勇気を持って訂正する、あるいは意見をしっかり言っていくこと。知事がご意見を発表する。その時に必ずしっかりと意見を忠実な、そして適正な発言として県民に説明できるような形で、しっかりと意思決定していただきたいと思います」