検察「犯人がみそ工場関係者と強く推認」　弁護側「一人で実行できる犯行ではない」【袴田事件再審初公判】

　１９６６年、静岡県の旧清水市で一家４人を殺害したなどとして、死刑が確定した袴田巌さん（８７）の再審やり直しの裁判が２７日始まりました。

　袴田巌さんの再審初公判では、出廷を免除された袴田さんに代わり、姉のひで子さん（９０）が出廷し、冒頭の罪状認否で「再審裁判で弟・巌に代わって無実を主張します。真の自由をお与え下さいますようお願いします」と時折り涙ぐみながら訴えました。

　検察側は冒頭陳述で「犯人がみそ工場の関係者であることが強く推認され、事件当日の行動を袴田さんがとることは可能」と指摘。

　一方、弁護側は「一人で実行できる犯行ではなく、犯人は複数。袴田さんが無罪であることは明らか」と主張しました。

　再審は１２回の期日が示されていて、来年４月以降に結審する見通しです。