「大声で叱責」「年金を搾取」…昨年度の障害者への虐待が過去最多の77件 施設職員による虐待が増加傾向 静岡県
静岡県内では昨年度、障害者への虐待事案が77件確認され、過去最多となったことがわかりました。
県によりますと、昨年度、障害者への虐待に関する相談や通報は181件ありました。そのうち77件が虐待と判断され、前年度より3件増加しました。家族などによる虐待は49件で、前年度より2件減少しましたが、福祉施設の職員などによる虐待は増加傾向にあり、昨年度は28件と前年度より5件増加しています。
虐待の内容は、叩くなどの暴力を振るう「身体的虐待」のほか、大声で叱責したり年金を搾取したりする事例が確認されています。
県は、福祉施設での虐待件数が増えていることについて、「施設の職員が虐待した際に申告するケースもあり、通報の意識が高まっていることも要因の1つ」と分析しています。
県は、去年夏ごろから社会福祉士や弁護士を市や町に派遣し、対応について助言をする体制を整えるなど、対策を強化しています。