【特集】衆院選に向け動き出す静岡県内選挙区 静岡3区 大きく変わった選挙戦の構図
あす公示される衆議院選挙。磐田市や掛川市などを選挙区とする静岡3区では自民党の新人と離党した元職の出馬で、これまでと構図が大きく異なっています。
有権者:
「宮沢さーん!!」
宮沢氏:
「お~!本当にすみませんでした」
有権者:
「とんでもないです、頑張ってください」
宮沢氏:
「頑張ります」
おととい、掛川市の祭りで市民らに次々と頭を下げていたのは、元自民党の宮沢博行氏。
4月、女性問題を理由に議員を辞職してから、メディアへの出演を増やすとともに、謝罪行脚を続けてきました。
知名度の高さは、騒動による“副産物”です。
有権者:
「『記憶にございます』ね」
有権者:
「あはは!名言だよ!名言!」
この日も、女性問題をめぐる自らの発言が話題に上がりました。
元職・宮沢博行氏:
「はっきり申し上げます。3年間で140万円です」
「しゃべるな、しゃべるな、これですよ」
自民党の裏金問題をめぐって、不記載は派閥からの指示だったことを暴露した宮沢氏。
元職・宮沢博行氏
「みそぎは済んだではなくまさにこの戦いが“みそぎ”だと私は思っております」
手取りを増やす政策や人口減少対策などを掲げ、“硬直化した自民党政治を打破する”と訴えます。
元職・宮沢博行氏
「皆さんの暮らしの豊かさをしっかりと実現するための政策を立案しなくてはいけないが、それは硬直化した政治体制ではできないので、そこを打ち破るために無所属として努力していく」
立憲民主党 小山展弘氏
前職・立憲民主党 小山展弘氏
191931~
「まだまだ道半ばなんです!どうか引き続き議員として今後も仕事させていただけるように、どうか皆さん、助けてください!」
宮沢氏とは5度目の対決となる、立憲民主党の小山展弘氏。
この週末、宮沢氏と同じ祭りを訪れていました。
自民党への逆風下での選挙戦でも、自らの訴えに集中する考えです。
前職・立憲民主党 小山展弘氏
「70人近くの議員の方が、自民党所属の方が、こういった法規制を守らなかったということは、確かに多い数だから、そのことについては自民党の中の問題としてしっかりけじめをつけることが大事」
一方で、有権者の野党に対する思いは…。
小山展弘氏:
「野党はいつも弱い選挙ですが…比例でもなんでも真剣に続けさせていただければと思いますので…(頭下げまくる)」
有権者:
「小山さん個人はいいけど、野党がね…」
小山氏が訴えているのは、賃上げのための価格転嫁の実現です。
前職・立憲民主党 小山展弘氏
「大企業(の賃金)が伸びたといっても、中小企業が伸びていない。価格転嫁をしていくことで、利益が多いところから中小企業に利益を行きわたらせていく。そうすることで、個々の所得が上がって、経済が良くなっていく」
自民党 山本裕三氏
山本裕三氏「どうぞどうぞ」
小山展弘氏(笑顔で譲ろうとする)
山本裕三氏「いやいやいや」
小山展弘氏(山本の後ろに並ぶ)
祭り会場の列で小山氏と鉢合わせたのは、自民党の新人・山本裕三氏。
2カ月前に3区の支部長に就任し、痛感しているという自民党への“逆風”。
この日は祭りの余興を見て、涙ぐむ姿も…。
新人・自民党 山本裕三氏
「コロナでずっとできなくて、継承するのに苦労されているのも聞いていたので、感動しました」
Q.選挙戦を戦う気持ちと重ねた?
「私も獅子のようにがむしゃらに頑張りたいと思う」
掛川市議を3期、議長も務めたとはいえ、知名度不足が課題です。
有権者:
「人だよ人!!党とか派閥じゃない!人です、人!」
山本氏は事業承継の仕組みづくりや農業の保護政策を主張しています。
自民党 山本裕三氏
「まず反省して、そこから我々は新しい自民党、新しい政治をしていく。それが私の責務」
日本維新の会 釜下由佳子氏
日本維新の会が擁立したのが、議員経験のない釜下由佳子氏です。
新人・日本維新の会 釜下由佳子氏
「日本維新の会は、まず企業・団体献金は受け付けない。そして政策活動費ももう廃止を決めている」
釜下氏は、主に子育て支援の充実や現役世代の負担軽減を訴えています。
新人・日本維新の会 釜下由佳子氏
「これからの少子高齢化に立ち向かっていかなければいけないが、その政策の中に女性の声をもっと入れていただきたい」
8日、候補予定者4人が参加した公開討論会で釜下氏は…。
日本維新の会 釜下由佳子氏
「私たち現役世代が社会保険料とともにどんどん負担が大きくなってしまって本当に耐えられなくなってしまう世の中が来る。医療・社会保障制度を見直していく必要がある」
杉村義夫氏
衆院静岡3区には建設業の杉村義夫氏も
無所属での立候補を予定しています。
無所属 新 杉村義夫氏
「中小企業の方が大変な思いで今、税金を払っている。国会議員が裏金をつくっても何もおとがめがない。それはおかしいと思う」