新茶シーズン到来!新茶初取引 静岡茶市場に活気あふれる手拍子が響き 最高値は「高嶺の香」1キロ88万円 しかし、今年は懸念材料も…
新茶シーズンが到来しました。18日朝初取引が行われたお茶。一方で、トランプ関税への不安の声も聞こえてきています。
林輝彦アナウンサー:
「新茶の初取引が行われていまして大勢の仲買人が詰めかけています。取引が成立すると、手拍子の音が聞こえてきます」
新茶初取引 静岡茶市場 午前6時
「パパパンパパパン(三本締め)」
茶どころ・静岡に、新茶シーズンの訪れを告げる「初取引」。
18日取引されたのは、静岡県内で生産された一番茶、528.5キロ。
取引が成立すると、売り手と買い手、茶市場の職員が、「手打ち」と呼ばれる合図を出します。
手打ち
「シャンシャンシャン」

最高値は「高嶺の香」
「新茶初取引」の会場で、特に多くのカメラが向けられていたのが…。
静岡市清水区の両河内地区で生産された、「高嶺の香(たかねのはな)」。
落札価格は、1キロ88万円。
18日の初取引での、「最高値」となりました。
落札した茶商 和田長治商店 和田夏樹社長:
「今年で46年連続で当社が最高値をつけました。山間地の自然な香りが、まず味にもくるんですけれども、そのあとに少しだけ気持ちのいい渋みがきて、重たいうまみでなく、ホント自然なうまみが、カラダにスッて入ってくるような味でした」

“首位奪還”へ
去年の荒茶生産量が、鹿児島県に抜かれ、統計史上初めて1位から陥落した静岡県。
今年は、“首位奪還”へ勝負の1年となります。
和田長治商店 和田夏樹社長
「鹿児島は鹿児島の特徴があって、京都には京都の特徴があって、静岡茶には静岡茶の特徴があります。その特徴をきちっと一般の方に伝えられるように我々茶商は仕入れをして、静岡茶でできることをやっていきたい」

去年は輸出額も過去最高、しかし…
高嶺の香 生産者 山本賢吾さん
「平地の、九州とか広い場で、乗用摘採機で刈るようなことは、僕ら山間地ではできないですけど、甘み旨みが山のお茶はすごく出るので、生葉が持っている最大限の良さを表に出して売りたいと思います」
近年は海外でも人気が高まっている、日本茶。
去年の輸出額は300億円を超えて、過去最高を記録しています。
そんな中でも、“輸出量日本一”なのが、静岡県。
去年輸出された8870トンのうち、およそ4分の1は静岡茶なんです。
しかし、今年は懸念材料が…。

懸念はトランプ大統領
トランプ大統領
「日本の最高レベルの通商政策の責任者と会談しました。とても生産的な会談でした」
そう、アメリカのトランプ大統領です。
赤沢亮正経済再生担当大臣
「もう端的に言って、明らかに、もう格下の格下ですので、出てきて、直接話をしてくださったことは、本当に感謝しております」
日本時間の17日、初の日米関税交渉が行われましたが、その内容は非公表。
「グリーンティーブーム」のアメリカで今後どんな影響があるのか?
静岡茶の関係者も動向を注視しています。

茶市場社長は
静岡茶市場 内野泰秀社長
「(輸出量が)関税の影響で減ることはあると思うんですけど、輸出も心配ですけど、まずは地元で、オラが静岡茶だっていう自慢できるお茶を生産者も作っていますので、アメリカに負けないように国内消費でカバーしていければ」
