赤身から大トロまで五感で味わう実力派まぐろ丼専門店　静岡市「焼津港みなみ」

JR静岡駅南口から徒歩3分ほど。平日でも行列が絶えない名店「焼津港みなみ」は老舗のマグロ卸が手がけるお店です。ミナミマグロへのこだわりは筋金入りで、「みなみ」の店名からもその自負がうかがえます。まず味わいたいのは、店の代名詞とも言える「特選 天然南まぐろ丼」。赤身・中トロ・大トロに、すきみや炙り漬けを贅沢に盛り込んだ、マグロ尽くしの一杯です。赤身はスッと歯が通るしなやかさで、コクがありながらも後味はあっさり。中トロは絶妙な脂のりで、旨みと甘みが舌の上で共演。そして大トロは、一口でとろける濃厚さと上品な脂の余韻が特徴的。炙りの香ばしさや、濃密なすきみも食感と味のアクセントになっていて、まさにミナミマグロのオーケストラといえる構成です。

火入れの技が光るのが「中トロ炙りハーフ丼」。中トロを特製タレにくぐらせ、香ばしく炙った逸品で、半分は生、半分は炙りという贅沢なハーフ＆ハーフ仕様。脂がほどよく落ち、香りが立つ炙りと、生のしっとり感が同居することで、トロ本来の魅力を二重に味わえます。

「南まぐろ三昧丼」も要注目。トロ、赤身、そして漬け炙りと、3つの味の個性が一つの丼で調和するこのメニューは、まぐろ好きには堪らない構成。どこから箸を入れるか迷ってしまうが、それもまた楽しみのひとつです。

「鉄火丼」はシンプルだからこそ素材で勝負。ミナミマグロの赤身だけを使用し、希望があれば半分を特製ダレで漬けた漬けと生のハーフにすることも可能なんだとか。常連の中には「これしか食べない」と言い切るファンも多いという。赤身の濃さとしなやかな歯ごたえ、漬けダレの深みが一体となり、飽きのこない味わいを生み出している。

ミナミマグロの魅力をリーズナブルに、そして多彩な表現で味わえる店は他にありません。マグロ好きなら一度は訪れるべき一軒です。

焼津港みなみ
静岡市駿河区南町2‐14 1階
TEL　054‐283‐5777
営　11:00～14:00（最終入店13:50）／17:30～21:30（L.O.21:00）
休　日曜日の夜
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