パン屋がつくる一皿は、主役がいくつもある 静岡市「AYUKAWA」
店に入ると、まずパンが並ぶ。そして店内やテラスにイートインの席が広がる。静岡市葵区の住宅街に去年12月オープンした「ベーカリー&カフェレストラン AYUKAWA 上足洗」は、ベーカリーとレストランを一体にした空間で、焼きたてのパンを軸に食事やカフェを楽しめる。
朝の定番が「贅沢チーズトーストモーニング」。全粒粉のトーストにチェダーとモッツァレラを重ねて焼き、目玉焼きとサラダを添える。はちみつに漬けたクルミをのせれば、チーズの塩味に甘みと香ばしさが重なる。味の振れ幅を一皿の中で行き来できるのが、このモーニングの面白さだ。ドリンクバーを付ければ、複数のドリンクを選びながらゆっくり過ごせる。
甘い方向に振るなら「店内仕込みのフレンチトースト」。パン・ド・ミを牛乳や卵、練乳に6時間以上浸し、しっとりとした状態で焼き上げる。表面はバターの香りが立ち、中はやわらかい。はちみつやバニラアイスを合わせることで、温度や甘みの変化も楽しめる。
昼は構成が変わる。「自家製キッシュと鮮魚のフライのAYUKAWAプレート」は、かご盛りのパンが付くセット。キッシュはブリオッシュ生地に牛乳、生クリーム、チーズを合わせ、季節の野菜をたっぷり入れて焼き上げる。この時季は春キャベツと新タマネギ。ふわっとした食感の中に、野菜の甘さが広がる。鮮魚のフライは肉厚のマダイを使い、酸味をきかせた自家製タルタルで軽やかに食べさせる。さらにアンチョビとニンニクのソースで味わうバーニャカウダも添えられ、皿の中で味の方向が変わっていく。
もう一品、「自家製ミートソースと季節野菜のラザニア」。ミートソースとベシャメルを層に重ね、野菜とともに焼き上げる。とろりとした食感にコクはあるが、重さは残りにくい。パンとの相性も考えられた仕立てで、かご盛りのパンを合わせながら食べ進めるのが合う。2026年4月からの新メニューだ。
パンを“添える”のではなく、食事の中心に置く。その発想があるからこそ、どの時間帯でも組み立て方が変わる。選び方次第で、同じ店でも過ごし方が違ってくる。
ベーカリー&カフェレストラン AYUKAWA 上足洗
静岡市葵区上足洗2-1-50
電話番号:054-294-7360
定休日: 水曜日
営業時間:モーニング:9:00〜11:30(L.O.11:00) ランチ:11:30〜15:00 アフタヌーン:14:30〜17:30(L.O.17:15)
Pあり