富士の恵みを包み込む鶏のムースと大ぶりマッシュルーム 富士宮市「F’s Marché」
フレンチをはじめとする西洋料理を、肩肘張らずに楽しめる「F's Marché(エフズ マルシェ)」。富士宮市小泉の住宅地に店を構え、地元の食材や旬の野菜を生かしたメニューをそろえている。
地元の恵みを一皿に重ねたのが、「鶏のムースを詰めたポットベラ 鴨のロースト添え」。富士市の長谷川農産が育てた、ブラウン種のジャンボマッシュルームを使う。ポットベラの中を少しくり抜き、富士宮産「富士の鶏」のムースを詰めてオーブンへ。表面には香ばしく焼き色を付け、切り分けたポットベラに鴨のローストと季節の野菜を添える。肉厚なポットベラの食感とうまみに、鶏のムースのやさしい味わいが重なる。やわらかくジューシーな鴨も加わり、異なる食感と風味を一度に味わえる。
フランスのカフェやビストロで親しまれている「ステークフリット」は、牛肉のステーキにフライドポテトとマスタードを添えた料理。肉の表面を香ばしく、中には肉汁を残すように焼き上げ、南米発祥のチミチュリソースをかける。酸味を利かせたソースが肉の甘みを引き立て、ステーキでありながら後味はさっぱり。香ばしい肉とフライドポテトを組み合わせた、気負わずに楽しめる仕立てになっている。
地元の鶏肉にフランス料理の技法を重ねた「富士の鶏のバロティーヌ ソースグリーンペッパー」も注目したい。バロティーヌには「包み込んだ」という意味があり、鶏もも肉で、同じ富士の鶏のミンチ、タマネギ、ポルチーニ茸を包み上げる。提供直前に表面をソテーし、香ばしさを加えてから盛り付ける。鶏もも肉のうまみとポルチーニ茸の風味を、甘みのあるグリーンペッパーソースがひとつにまとめる。爽やかな辛みが輪郭を添え、幾重にも味が広がる。
肉の漬け込みから完成まで、4日ほどをかけるのが「和牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」。1頭から2~3kg程度しか取れないほほ肉を、赤ワイン、香味野菜、トマト、ニンニク、スパイス、ハーブと一緒にじっくり煮込む。仕上げのソースにはフォンドボーを加え、さらに煮詰めてコクを深める。箸でも切れるほどやわらかくなった肉は、口の中でほどけるような食感。赤ワインの風味を含んだ濃厚なソースが、和牛のうまみを包み込む。
通りから少し入った先にあり、店内には明るい光が差し込む。家庭的な空気の中で大切にしているのは、地元の食材と季節の移ろい。フレンチの技を身近な一皿へと落とし込み、ゆったりと味わえる時間をつくっている。
F's Marché
住所:富士宮市小泉90-1
電話番号:0544-66-8909
定休日:火曜日
営業時間:11:00〜14:30(L.O.14:00)/ 17:30〜(L.O.21:00)
Pあり