【静岡高校野球】勝てばベスト16! 3回戦の見どころ

 静岡大会は20日、21日に3回戦が予定されている。勝てばベスト16入り。今回は注目カード5試合をピックアップした。

磐田南vs飛龍

【好投手が強力打線と対峙】

磐田南のエース・寺田直弘は2回戦で14奪三振をマーク。躍動感たっぷりのフォームから投げ込む最速141キロのストレートは伸びがあり、変化球の精度も高い。一方の飛龍は強力打線で対抗。勝負強い打撃を見せる宮崎鈴己、一発を秘める遠藤一輝がカギを握る。

2回戦で14奪三振をマークした寺田直弘(磐田南)

御殿場西vs静岡商

【実力拮抗の好カード】

竹内健人新監督のもと、フルスイング野球に磨きをかけている御殿場西。上位から下位まで、とにかく豪快にバットを振る。県屈指の遊撃手・名古竣祐は打撃好調。2試合で4安打を放っている。静岡商の好右腕・石間千翔にどう立ち向かうのか注目だ。

攻守でチームを引っ張る名古竣祐(御殿場西)

藤枝明誠vs掛川東

【1点を争う戦いか!?】

初戦、2回戦ともにコールド勝ちで、余力を残しながら勝ち上がってきた掛川東。投打ががっちりと噛み合い、万全な状態で昨秋王者の藤枝明誠に挑む。一方の藤枝明誠も初戦はコールド勝利。小技や足を絡める「ソツのない野球」で圧倒した。1点を争う痺れる展開が予想される。

東海大静岡翔洋vs沼津東

【前年度優勝チームに挑む本格派右腕】

ノーシードから甲子園を狙う沼津東にとっては大きな関門。本格派右腕の近藤秀太が初戦で自己最速の140キロに迫る139キロを計測し、好調をアピールした。対するのは前年度準優勝の東海大静岡翔洋。右ヒジ痛で春は未登板の甘田圭澄が復活、春の大会後に右膝半月板のケガを負った4番・齊藤雅暢も初戦で3ランを含む3安打5打点の活躍を見せるなど、役者が戻ってきた。

故障から復活した主砲の齊藤雅暢(東海大静岡翔洋)

掛川西vs袋井

【手の内を知り尽くした対決!】

掛川西の大石卓哉監督、袋井の木村幸靖監督はともに掛川西出身で先輩後輩の間柄(大石監督が1学年上)。手の内を知り尽くした対決となる。掛川西はサイド右腕の高橋郁真が盤石。初戦は浜松城北工相手に接戦となったが1失点完投で勝利に導いた。袋井のキーマンはトップバッターの藤井優宗。持ち味の勝負強さを発揮したい。両チームは昨年10月の中遠大会でも対戦。袋井が勝利(5対4)している。果たして今回はどんな戦いになるのか。

 その他、2回戦で大逆転劇を演じた浜松商は富士宮東と対戦。昨秋の県大会と同じカードとなった磐田西対日大三島も必見だ。

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著者 栗山司
くりやま・つかさ 1977年、静岡県生まれ。スポーツライター・編集者。雑誌『野球小僧』の編集者を経てフリーに。2012年に地元・静岡に根差した野球雑誌『静岡高校野球』を自費出版で立ち上げ、年2~3回発行。ブログ『静岡野球スカウティングレポート』(
http://tsukasa-baseball.cocolog-shizuoka.com/
) でも県内の野球情報を発信する。
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