袴田事件のやり直し裁判 袴田巌さんの出廷を免除する意向を弁護団に伝える 静岡地方裁判所
27日に初公判が開かれる袴田事件の再審やり直し裁判について、静岡地裁は袴田巌さんの出廷を免除する意向を、弁護団らに伝えました。
24日午後、静岡地裁で裁判所、弁護団、検察官が初公判に向けて協議しました。
袴田さんは1966年、旧清水市でみそ会社専務一家4人を殺害したなどとして死刑が確定しましたが、再審が認められ、初公判が27日に静岡地裁で開かれます。
袴田さんは長期間拘束されていた影響から精神疾患を患っていて、弁護団は公判で正常な受け答えが出来ないとして、袴田さんの出廷を免除するよう、裁判所に求めていました。
刑事訴訟法で「心神喪失の状態で回復の見込みがない」場合は、再審で被告人が出廷しなくても審理できると定めています。
24日の協議の中で、裁判所側から「袴田さんは 心神喪失の状態で出廷の強制はしない」と伝えられたということです。
袴田事件弁護団の小川秀世弁護士:
「(袴田さんの)今の精神状態に非常に悪影響を及ぼすだろうということで、診断書もいただいていますし、我々もそういうふうに考えていたので、一つ安心した」
弁護団によると初公判での罪状認否は、補佐人である姉のひで子さん(90)が行なうということです。