【PFAS】清水区の化学工場従業員と元従業員の血液検査実施 住民の不安が増す中、浄化設備増設へ 静岡市
有機フッ素化合物PFASを巡っては、静岡市清水区の「三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場」の周辺の水路などから、国の暫定目標値を大幅に超える濃度が検出。
工場は18日から敷地内の地下水の浄化設備を稼働させました。
さらに一連の結果を受け、在籍中の従業員と元従業員を対象に血液検査を行うことが新たにわかりました。
工場で使われていたPFASの一種「PFOA」は、主に敷地の西側で2013年まで使用されていたといい、市の調査では、工場西側の雨水が通る管から国の暫定目標値の500倍の濃度が検出されています。
久須美舞記者
「工場西側の雨水を通る管は、こちらのポンプ場につながっています。 施設内には、水を浄化するための漕が4つ設置されています」
一方、工場近くの三保雨水ポンプ場では、排水から国の暫定目標値の最大220倍となる濃度のPFASが検出されていて、静岡市は高濃度のPFASを含んだ工場内の地下水が、何らかの理由で雨水が通る管に入り込んだとみています。
これを受け、工場側はポンプ場の浄化設備も22日から稼働させています。
静岡市清水浄化センター 難波正臣担当課長
「いったん、ポンプでくみ上げた雨水を、不純物を沈殿させて次の槽で活性炭を通して戻すというシステム」
浄化装置に備わった粒状の活性炭が、PFASを吸着して取り除くという仕組みです。
櫻田芳宏三保地区連合自治会長:
「(浄化設備が)稼働することによって、排水の濃度の関係がどんなふうに変化してきているのかが、まだ数字の上では出てきていませんので、できるだけ(濃度を)抑えてもらう努力をしていってもらうしかないので、少しずつ出来ることを進めていっていただくというのは、私どもの要望でもあるし、そうしていただければと思う」
工場側は今後、工場排水と地下水の浄化設備を増やす予定だということです。