幼稚園送迎バスの園児置き去り死から5日で3年 現場には雨の中献花に訪れる人の姿が

静岡県牧之原市の女児置き去り死亡事件から5日で3年です。現場には雨の中、献花に訪れる人の姿がありました。
3年前の9月5日、この駐車場で当時3歳の女の子が送迎バスの中で亡くなりました。
●岐阜から献花に訪れた方:
「事件を風化させてはならない。色々子供を守るためにシステム化されても、やっぱり人の命を助けるのは人の心。機械化だけに頼らず優しさや思いやりの気持ち、そういう優しい気持ちを忘れずにしてほしいなと思いながら手を合わせました。二度とこういう千奈ちゃんのことが起きないように願っている」
●献花に訪れた近隣住民:
「毎月毎年ここにきている。千奈ちゃん安らかに眠ってください。もう何言っても戻らないけど、幼稚園側にはもっと思ってもらいたい、千奈ちゃんの命を奪ったことを。それはいまでも思います」
2022年9月5日、牧之原市の認定こども園・川崎幼稚園の送迎バスに、当時3歳の河本千奈ちゃんがおよそ5時間にわたって置き去りにされ、重度の熱中症で死亡しました。
当日バスを運転していた元園長(76)は業務上過失致死罪で禁錮1年4カ月の実刑判決を受けました。当時3歳の尊い命が奪われた事件から5日で3年。
遺族がコメントを発表し胸の内を明かしました。
●父親:
「次女が千奈と同じ3歳を迎えました。その姿にかつての千奈の面影や声が重なり、日々の中に喜びとともに言葉にならない切なさが満ちていきます」
さらに事件後、牧之原市から引っ越したことを明かしました。
●父親:
「加害者たちと生活圏が重なる環境に身を置き続けることが、精神的にどうしても耐えられなかったからです」
この事件を受け国は2023年、保育施設などで使う送迎バスへの安全装置の設置を義務化。県によりますと県内では設置率が100%に達したということです。
