【速報】袴田巌さんが国と県に6億円余りを求め提訴…長期間「死の恐怖」にさらされた 裁判所の過失も追及 静岡地裁

 袴田巌さんは1966年に静岡県の旧清水市で一家4人が殺害された事件の犯人とされ、死刑判決を受けたものの、2024年に再審で無罪が確定しました。 

 袴田さんは9日、検察と警察の違法捜査、加えて証拠が捏造された可能性を裁判所が見過ごした重大な過失により犯人とされ、長期間にわたり拘束されたなどとして国と静岡県に6億円余りの損害賠償を求める訴えを静岡地方裁判所に起こしました。

【速報】袴田巌さんが国と県に6億円余りを求め提訴…長期間「死の恐怖」にさらされた 裁判所の過失も追及 静岡地裁

 訴えによりますと、検察と警察は証拠をねつ造するなどの違法捜査を行い、また、裁判所も証拠捏造の可能性を見逃すなどの重大な過失があるとしています。袴田さんは1980年の死刑確定から2014年に死刑執行停止が決定されるまで34年間にわたり死刑の恐怖を味わいながら過ごし、その影響で拘禁症を患うなどしたとして、国と県に約6億円の損害賠償を求めています。

 提訴した10月9日は、前年に検察庁が控訴を断念し、袴田さんの再審無罪が確定した日です。再審無罪事件の国家賠償請求訴訟では過去最高の請求額だということです。

自宅でくつろぐ袴田さん
自宅でくつろぐ袴田さん