鈴木県政のビジョンについて聞く 鈴木康友知事単独インタビュー
就任から3週間、スタートダッシュを見せた鈴木康友知事。単独インタビューで鈴木県政のビジョンについて、聞きました。
5月29日、15年ぶりの県の新しいリーダーとして
静岡県庁に入った鈴木康友知事。
あれから3週間。
Q知事の仕事は実感としてはいかがですか?
鈴木知事
「やっぱり怒涛の3週間だったんですけども、広い静岡県をしっかり経営していくというのは大変だなと。その重責を今ひしひしと感じているところであります」
Qこの3週間でどんな小さなことでもいいんですが、自分が変えたってこと、何かありますか?
「変えたですか?一番は、リニア問題。スピード感が上がったと思っていただけるんじゃないかなと思います」
就任早々、国土交通大臣やJR東海の社長と相次いで会談。
沿線の知事とともに岸田総理と面会するなど、その行動力は県民を驚かせました。
鈴木知事誕生で、静岡県がリニア着工を認めるのか。
全国的に注目されたのは、就任会見でのこの発言です。
鈴木知事(5月29日)
「最後は、そうは言ってもですね、どこかで政治的な決断も必要かなとは思います」
鈴木知事
「政治的決断というフレーズが非常に印象に残っているが、やっぱりあの一言は結構影響大きいなと」
「あれだけひとり歩きされると、困るなと思うんですけども、意味としては結局100%賛成とかということはあり得ないんで、どこかでその課題が整理された段階で、決断はしなければいけませんので、そういう意味で政治的決断と言ったわけでありまして、何かエイヤーで、強引に決めていくという、そういう意味ではございません」
鈴木知事の誕生でもうひとつ注目されるのが、「行財政改革」です。
浜松市長時代は、「行革の康友」と呼ばれ、行政に経営感覚を持ち込むことで、市の借金を1300億円返済、浜松市を日本一財政が健全な政令市にしました。
県職員への訓示でも…。
鈴木知事(就任式5月29日)
「税金は1円たりとも無駄にしないと」
Q1円たりとも税金は無駄にしない、このフレーズ、本当に印象に残っていますが、県の行財政改革をどう進めていく?
鈴木知事
「これはですね、市と県は多少組織も実態も異なりますので、そのまま浜松市のやり方が通用するわけではないと思いますけれども、やはり行革についてはある程度やっていかないといけないと思っています」
鈴木知事
「財政なら財政の中長期的な財政計画を立てるとか、定員管理の計画を立てるとか」
「定員管理計画」を策定することで、市長就任時に6200人以上いた浜松市の職員を、16年間で5100人程度まで、1100人以上削減しました。
県職員が鈴木知事の登場に戦々恐々としているというのもこうした実績が知られているからです。
鈴木知事
「定数を削減しただけで別に首を切ったわけでありません。退職する人と新規採用の差をうまく活用しながら、徐々に徐々に定数管理をしていくという手法で、一定程度定数を削減してきたということですね。じゃあ定数削減したからもう何か市の仕事が回らなくなったとか、そういうことはなかったですね」
一方、静岡県の借金は現在、2兆7000億円を超えています。
鈴木知事
「財政をちゃんとコントロールするのと、インフラとかハコモノ管理していくのは、健全な県運営をしていく、あるいは自治体経営していく場合には、必要な2大要素だと思っています」
浜松市では656の公共施設が廃止され、この維持費や改修費を削減できたことが、借金返済に大きく貢献しました。
鈴木知事
「当然人口も減っていく中で、不必要な不要不急の施設等は縮減していくというのは皆さんご理解いただけるが、それが身近な施設だとか、自分が関わっている施設になると、皆さん反対をされる。そこを乗り越えていくというのは、これはなかなか大変で、そこを丁寧にやっていくということだろうと思います。
Q鈴木知事のカラーが出るのはいつ頃になりそうですか?
「どうですかね。それは自分でも分かりませんけれども。私は私のスタイルをなかなか変えることは難しいので、自分のスタイルでやり続ける。それが自然と鈴木康友の県政になってくるんだろうと思います」