静岡市議会議員選挙の結果について~記者解説

石田和外アナウンサー:
「静岡市政を担当している林記者です。野党が躍進する結果となりましたね。」
林輝彦記者:
「はい。選挙前と後の党派別です。立憲民主党が選挙前から2議席増やして4議席に。国民民主党は市議選に初めて候補者を擁立しました。葵区の杉山さんは13082票と政令市に移行後、最多得票数を獲得。また清水区の堀池さんも9000票あまりを獲得し、国民民主党の候補者がそろってトップ当選を果たしました。
一方で自民党は最大会派を維持したもの、23議席から20議席と選挙前から議席を3つ減らしました。
石田和外アナウンサー:
「告示日の前日に石破総理の商品券問題が発覚し、野党からは大物幹部が続々と応援に入りましたね。」
林輝彦記者:
「はい。立憲民主党からは小川幹事長と泉前代表が応援に入り、小川幹事長は「石破総理の進退に直結する問題で静岡市議選もこの問題とつながっている」と主張。
国民民主党からは玉木代表と榛葉幹事長のトップとナンバー2が駆け付け、玉木代表は「参院選に向けて市議選で負けるわけにはいかない」と訴え、野党側は石破総理の商品券問題で自民党への攻勢を強めました。
石田和外アナウンサー:
「自民党側はどのように受け止めたのでしょうか。」
林輝彦記者:
「はい。当選した自民党の市議にきょう話を聞くと、「国民民主については議員としての実績がない新人の候補が当選したという結果は国政が市政に影響したということだろう。今回の野党の躍進は2009年に民主党に政権が変わった時の空気に似ている。」と危機を持っていました。
また、別の自民党の市議からは、「選挙戦の序盤に、初対面の人から「どこの党ですか?」と聞かれ「自民党です。」と答えると、「自民党なんだぁ……」と冷ややかない目で見られた。こんな事は今までなかった。空気が変わってきていると実感した。」と話しました。
石田和外アナウンサー:
この選挙結果は今後の議会運営にどう影響しそうですか。
林輝彦記者:
「はい。自民党は議席を減らしましたが、最大会派は維持していて、国政で連立を組む公明党の6議席を合わせると過半数の26議席になります。
一方で、自民党内からは「今後、難波市長の動きをしっかりと
見ていかなければならない。自民党が議席を減らしたことをきっかけに、難波市長が自民党へのかかわり方を変えなければ良いが。」という声が聞かれました。
「市は現在、JR東静岡駅北口のアリーナ構想や東名高速道路の久能山スマートインターチェンジ付近の再開発、さらには清水庁舎の老朽化問題など課題が山積しています。自民党の鈴木会長から「市政の進め方や議会との向き合い方」を指摘された難波市長がこれらの事業を最大会派の自民党と今後どのように進めていくのか注目されます。」