国の交付金の減額により計画が見直されている新しい静岡県立中央図書館問題で教育長が県議会で謝罪

国の交付金の減額により計画が見直されている新しい静岡県立中央図書館を巡り、教育長が公の場で初めて謝罪しました。
静岡県教育委員会 池上重弘教育長:
「県民の皆様に多大なご心配をお掛けしていることにつきまして、お詫び申し上げます」
図書館を巡っては5月、298億円の総事業費のうち国の交付金およそ100億円が減額されることが表面化。
事業費の確保が困難になり、計画の見直しが余儀なくされたことを受け、最大会派・自民改革会議が静岡県の対応を質しました。
自民改革会議 赤堀慎吾県議:
「昨年一度入札手続きまで進んだ案件に対し、なぜ今になってこのような話が出てくるのか。常識では考えられない事態となっている」
静岡県教育委員会 池上重弘教育長:
「他の自治体の申請状況や交付実績などの確認に不十分な点があったと反省をしている」
池上教育長は1月には国から「満額給付が困難」と伝えられたとした上で「コロナ禍で止まっていた事業が動き出し、多くの自治体から申請がある」と説明を受けたことを明かしました。
一方で、「東静岡駅周辺地域の拠点となる新図書館の整備は必要」として、年内をめどに規模やスケジュールなどの具体的な方向性を決める方針を示しました。
ただ、一部の議員からは議会への説明が不十分だとする声が上がっていて、県教委は問題の発覚後議会側への説明を重ねています。
今後の方向性については、30日から始まる委員会でも審議される見通しです。
静岡県教育委員会 池上重弘教育長
「どういう反省すべき点があったかをしっかりと整理した上で、これまでの経緯もはっきりさせて文教警察委員会に臨みたい」
関係者によりますと、静岡県は塚本秀綱副知事をリーダーとするプロジェクトチームを立ち上げ、整備方針を再検討するとしています。