いよいよ19日リニューアルオープン…1世紀近い歴史ある大浜公園プール 地域の賑わいの核に 静岡市

伊地健治アナウンサー:「静岡市民を中心に、長年愛されてきた静岡市駿河区の大浜公園プールです。3年間の改修工事を経て、まもなくリニューアルオープンします。今、急ピッチで作業が進められています」

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 1930年に”市内唯一のレジャープール施設”として誕生した大浜公園プール。毎年、夏休みは大賑わい。およそ9万人が訪れる人気スポットでした。ところが、建設から90年近くが経ち、老朽化が深刻な問題に。40年前に作られた名物の“流れるプール”も…。

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伊地アナ「例えば、こちらの階段。だいぶ古い感じがしますし、プールをまたぐようにできている歩道橋の鉄骨、下の方が、かなり錆びているのが分かります」

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 同じく、大浜公園プールの目玉だったウォータースライダーも、老朽化で利用できない状況。安全面への懸念から、大幅な改修工事を行うことになりました。このため、2022年の秋に一時閉園。90年以上の歴史に一旦幕を下ろすことになったのです。

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 閉園前には、たくさんの市民が駆けつけ、プールに寄せ書きを。感謝の気持ちをしたためました。そして7月19日、3年ぶりに大浜公園プールが復活します。再出発を間近に控えた現場を取材しました。

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「ゼロから全部変えた」

 今回のプロジェクトのリーダー、大浜シーリゾート社長の山下宣之さんです。

伊地アナ「私、大浜公園プールですね、常連だったんですけれども、もう以前のイメージとはだいぶ違いますね。もうゼロから全部変えたってことですか?」

山下さん「そうですね、ゼロから全部。ただ、昔ながらの面影は残るようにみなさんが愛されていたプールですので、踏襲しながら作った」

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 多くの市民に長年愛されてきた“流れるプール”。シンボルだったヤシの木など、以前の面影を守りながら、ゼロから作り直しました。

伊地アナ「きれいですね、やっぱり、まだ。新しいですからね」
プール担当 吉澤さん「250mの流水プール」
伊地アナ「250m。以前と比べると長くなっているんですか?」
吉澤さん「はい。なっていますね」
伊地アナ「いや、もう、ここを見ているだけで子ども達の歓声が聞こえてきそうですけどね」

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ウオータースライダー

 老朽化で利用できなくなってしまったウオータースライダーは…

伊地アナ「これがウォータースライダーですね。近くで見るとけっこう長いですね」
吉澤さん「はい。82mあるウォータースライダーでして」

 以前よりも長く、クネクネと曲がりくねった形にグレードアップ。新しくなった点は他にも。

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伊地アナ「ウォータースライダーの下が芝生に。水着で寝っ転がったりすることもできる。あ、ここもいいですね。気持ちいいですね」

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 上へ上る階段も、まったく違う佇まいに。以前は無かった囲いに覆われています。太陽をイメージしたオレンジ色の階段。一番上の高さは、およそ10mです。

伊地アナ「おお、すごい。ここから見える景色、最高ですね」

  以前よりも眺めのいい場所に作り変えました。右に広がるのは駿河湾。そして、左側には天気が良ければ、富士山も一望できるんです。

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新しく登場するプールも

 今回、新しく登場するプールもあります。カラフルな5つのスライダープールや…

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 遊び心いっぱいのアトラクションプール。一番上の巨大なバケツから大量の水が流れ落ちるそうです。

伊地アナ「近くで見ると、すごい大きいですね。何リットルぐらいの水が入るんですか?」
吉澤さん「800ℓです」
伊地アナ「800ℓ!。それが、あの黄色い板のところをつたってザぁっと水が落ちてくると。だいたい時間にして、何秒に1回ぐらい?」
山下さん「時間はですね…お楽しみにということで」
伊地アナ「いったい、何秒に1回水が落ちてくるのか」

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 すでにプール設備は、すべて完成。でも、この日、大掛かりな工事が、まだ行われていました。以前はなかった駐車場を新たに建設中。

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 そして、さらに…

伊地アナ「たくさんの重機が入って作業が行われていますけども、どんなスペースになるのでしょう?」
山下さん「ここは大きな芝生広場になります」
伊地アナ「これだけですから、かなり広い」
山下さん「そうですね、1.3haの敷地になってますので」

 駐車場とプールエリアの間に、広々とした芝生広場を。キッチンカーも並ぶ予定です。

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伊地アナ「もう残り2週間あまりとなりましたけども、進捗は何パーセントぐらい?」
山下さん「99.5%ぐらい」
伊地アナ「本当ですか?だいぶ、みなさん世話しなく動いているような感じでしたけど」
山下さん「職員総動員して作業している。必ず間に合わせる」

市営ではなくなる! 無料から有料へ

 今回の大規模なリニューアルオープン。実は、このプロジェクトのために新しく作られたグループ企業が行っているんです。

 その代表を務めているのが、山下さん。

伊地アナ「以前は市営プ―ルでしたけど、市営プ―ルではなく、民間の方が建設して運営する?」
山下さん「そうです。例えば、このプールとかが老朽化した場合、私たちがすべて管理させていただきます。そういった一括管理をすることで税の負担も少なくなる」

伊地アナ「例えば運営していく中で赤字に陥ってしまった場合はどうなるんでしょう?」
山下さん「それは私どものグループで補填をさせていただいて、市のほうの負担は一定の額でおさめる」

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 以前は無料で利用できましたが、今回から有料に。静岡市民は大人800円。それ以外の方は1000円です。

伊地アナ「周りの反応とか、どうだったんでしょう?」
山下さん「正直、いろんな声をいただいている。ここは市営プールだったから無料化するべきではないかと。やはりですね、メンテナンスの費用だとか、そういったことも必要になっています。こちらを賄うためにも最低限の料金をいただくことになっている」

 総事業費は、およそ37億円。以前の9万人を上回る13万人の来場を見込んでいるそうです。

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市民は…

 新しく生まれ変わる大浜公園プールについて、市民の思いも聞いてみました。

女性「今度、19日に(再開)。安倍川花火と同じ日に」
女性「孫たちは(大浜公園プールに)行く」
女性「みんな喜んでいる」

男性「小学校の時に行っていた」
スタッフ「今、おいくつですか?」
男性「93歳」
男性「昔からの所だから、再開するのは良いと思う」

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女性「夏になると、友だちとか親戚の家族と一緒に行って遊んでいた。すごく楽しい思い出しかない」

 こちらの女性、現在、妊娠4ヵ月だそうで…

女性「続けてくれれば(子どもと)一緒に行ける。ウォータースライダーがやっていれば、一緒に下りたい」
スタッフ「レベルアップしていますよ」
女性「本当ですか!(拍手)」

目の前にはレトロな雰囲気のハンバーガーショップ

 そして、大浜公園プールの目の前には、今年、オープンしたばかりのレトロな雰囲気のハンバーガーショップです。営んでいるのは地元で生まれ育った大石さん。

伊地アナ「子どもの頃から慣れ親しんだプールが、いよいよリニューアルされるわけですけど、どのように感じてますか?」
大石さん「いや、たぶんね、ここら辺の小学生よりも、僕が一番楽しみにしていて」
伊地アナ「中がどんな風になっているかって、ご覧になりました?」
大石さん「毎日(見に行っている)何が進化しているのか、変化しているのか。工事が遅れているから関係者つかまえて間に合うのかって聞いたり」

いよいよ19日リニューアルオープン…1世紀近い歴史ある大浜公園プール 地域の賑わいの核に 静岡市

プールの開園中は、お店の前に出店も開く予定だとか。

新施設担当の大石さん「もともと、ここの前の通りは、プールの時はおでんとか、かき氷を売ったり。僕も子どもの頃は、そういうのを食べてプール入って」
伊地アナ「やった口なんですね」
大石さん「そうです。地元ですので」
伊地アナ「じゃあ、そういうものをやられようという」
大石さん「やりたいですね、はい」
伊地アナ「そうなんですか」

かつては何軒もの店が並んでいた
かつては何軒もの店が並んでいた

 高齢化の影響もあって、プールサイドに軒を連ねていたお店は、どんどん減っているそうです。かつての賑わいを取り戻したいと大石さんは考えています。

大石さん「今の子ども達にも、僕たちが楽しかった経験をさせてやりたい。そういう思いですね」

 そんな中、大浜公園では、ある大掛かりな計画も進行中だとか。

伊地アナ「なんか大規模な造成工事が行われていますね」
山下さん「そうですね。こちらでは音楽ホールやカフェなどを併設した施設を現在作っております」

 こちらが完成をイメージしたもの。4階建ての複合施設です。来年の夏、プール開きに合わせた完成を目指しています。

いよいよ19日リニューアルオープン…1世紀近い歴史ある大浜公園プール 地域の賑わいの核に 静岡市

伊地アナ「単なるプールのリニューアルじゃなくて、それを核とした他にもいろんな施設を含めて、大浜の地域全体が変わっていく」

山下さん「やはり、こうした賑わい創出して、みなさんと一緒になって育てあげていくような施設になればいいなと、私たちは思っています」

 大きな転換期を迎えた大浜公園。巨大なリゾートパークに生まれ変わろうとしています。

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